ハイメ・アジョンとコラボ――アートキャンディ専門店「パパブブレ横浜店」オープンレポート(2/3 ページ)

» 2012年04月25日 11時02分 公開
[松浦明,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

 さまざまなディテールの中でも特にこだわったのは、スペインを代表する世界的デザイナー、ハイメ・アジョンさんとのコラボレーションで制作した什器の数々だ。同店オープンのお披露目に際して来日したハイメ・アジョンさんに今回のプロジェクトに傾けた想いやエピソードを聞いた。

「今回の什器デザインを手がけるにあたって私が考えたテーマは『クラフツマンシップ(職人技)』です。このオファーを請けてから実際に東京のお店でキャンディができるまでのプロセスをすべて見せてもらったのですが、そのときの体験で強く印象に残っているのは、やはりアートキャンディづくりの職人技のすばらしさでした。今回の什器デザインはいずれも、そんな彼らのパフォーマンスにインスパイアされて生まれたものです」

エキサイトイズム (c)Takumi Ota

「まず、入口のドアは、職人たちの手の中から次々と生み出される宝石のようなキャンディをイメージしたもの。ドアの窓ひとつひとつはfacet(ファセット:結晶体)を象ったもので、遠くから見ると人の顔のようにも見える部分に私の遊び心を盛り込んでいます。そして、店の右側にある白い什器は、飴が練られて引き延ばされるイメージを家具の脚の部分に表現しています。にゅうっと伸びているイメージ、ご覧になって分かるでしょうか?(笑) そして店に入ってすぐ目に飛び込んでくるこの作業台。これはまるで船の船体のような曲線が特徴になっていますが、ここはまさにこの店の主役でもある職人たちの舞台。彼らの素晴らしいキャンディづくりのパフォーマンスのディテールが、より近くで手に取るように楽しめることを意識してデザインしています。木目の表情もこだわっている部分ですが、わたしのスケッチを基にものすごく苦労して完璧なかたちで再現してくれた祐介(関祐介さん)には心から感謝しています」

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「そして、この作業台の奥にディスプレイされている薬瓶。『パパプブレ』のアイコンでもありますが、今回はベネチアに拠点をおいて世界的に活躍するガラスデザイナー、マッシモ・ルナルドに依頼してすべてOne-off(1点もの)で作ったアートピースです。中に入れる液体がそれぞれ薬瓶の色となってくれることを想定して、『すべてクリスタルカラー(透明)で、蓋付き、開け方もそれぞれ違う薬瓶を作ってほしい』と依頼しました。彼はリスペクトしているアーティストのひとりで、何度も仕事を共にしているのですが、今回も彼の作品の完成度の高さに敬意を感じています」

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「そして、最後がこのペンダントランプ。わたしがデザイナーとしての活動を始めて最初のクライアントでもあるスペインのセラミックブランド『bosa(ボーサ)』に依頼したもので、キャンディアートからインスパイアされたフォルムはこのお店のためのオリジナルです」

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「長くなってしまいましたが、全体を通じて意識したのは、この空間のスケルトンの部分と什器のバランス、ラフさと完璧さのコントラストです」(ハイメ・アジョンさん)

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