CX-5、大柄なボディに似合わぬワインディング走行での安心感試乗インプレッション(2/4 ページ)

» 2012年06月18日 15時30分 公開
[吉村哲樹,Business Media 誠]

大柄なサイズと躍動感のあるデザインの組み合わせ

 CX-5の実車と間近で対面したのは今回の試乗が初めてだったが、一目でそれと分かる主張の強いフロントマスクのデザインに「おっ」と思った。そして、サイドの曲線ラインや前傾したノーズが加わると、全体として何となく「生き物っぽい」イメージを想起させる。

CX-5 どことなく「生き物っぽい」スタイリング

 このデザインの基となった新デザインコンセプト「魂動(こどう)−Soul of Motion」は、動物が見せる瞬間的な動きの美しさや躍動感にヒントを得たものだそうだ。CX-5の実車を前にするとそれも何となくうなずける。

 一見した限りでは全体的にボディが大きいという印象を受ける。実際のところ、車幅は1840ミリとかなり広めだ。この印象は、実際にドライバーズシートに収まってみても同じ。車幅があるので室内もかなり広々としている。

 普段コンパクトカーに乗っている筆者にとっては、これだけ車幅が広いクルマはあまり乗り慣れていない。「慣れるまでは慎重に、慎重に」と自分自身に言い聞かせながら、そろそろと市街地を走り出した。

CX-5CX-5

リニアな操作感でクルマを思いどおりに操縦

CX-5 アクセルペダルはオルガン式

 ペダル類の感触は良好だ。個人差も大きいのだろうが、車種によってはどうしてもアクセルペダルの感触に違和感を覚えることがある。「具体的にどの辺りが?」と聞かれても返答に窮してしまうのだが……。その点、CX-5のアクセルペダルはオルガン式で、極めて自然な感触で踏み込んだり抜いたりできる。まずはほっとする。

 ステアリングも適度な手応えがあって操作しやすい。街中での中低速域の走行では、軽い操作感を好むドライバーもいるだろうが、個人的にはこれぐらい適度な手応えがあった方が安心できる。もちろん、決して「重い」と感じるほどのものではない。

 試乗車の2リッター直列4気筒エンジンは、最高出力は114キロワット(155馬力)/6000rpm、最大トルクは196ニュートンメートル/4000rpmを発生する。走り始めての第一印象は、「あまりパワーを感じないなあ」というのが正直なところだった。

 しかし、少し多めにアクセルを踏み込んでやると、踏み込み量に応じて「すーっ」と加速していく。さらにもう一段階踏み込むと、それに応じてまた「すーっ」と加速を増す。とにかく、アクセル操作に対してリニアにクルマが反応して、極めてスムーズに加速する。

 もっとも加速自体は穏やかで、決してビンビン回ったり、大トルクを発生させるようなエンジン特性ではない。この操作感と加速感は、エンジンの特性もさることながら、SKYACTIV-DRIVEのダイレクトな動力伝達も大きく影響しているように思える。

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