ハイブリッド勢の健闘光る、第6戦「富士」SUPER GT 2012(2/4 ページ)

» 2012年09月24日 08時00分 公開
[奥川浩彦,Business Media 誠]

2位プリウス、3位CR-Z、ハイブリッドカーが健闘

 GT300クラスはポールポジションからスタートした31号車 apr HASEPRO PRIUS GTの新田選手がブレーキトラブルのため1コーナーでスピン。2周目にも同じ1コーナーでスピンしほぼ最後尾に後退。優勝争いから脱落したかと思われた。

 代わってトップに立ったのは2番グリッドからスタートした33号車 HANKOOK PORSCHEの影山選手。16号車 無限 CR-Z GTの武藤選手がこれに続いた。

SUPERGT 33号車 HANKOOK PORSCHE

 前戦の鈴鹿で最後尾からスタートし優勝した66号車 triple a Vantage GT3の吉本選手が序盤から快走を見せ、17周目に33号車 HANKOOK PORSCHEの景山選手を抜きトップに浮上。徐々に後続を引き離し2連勝を目指した。

 31号車 apr HASEPRO PRIUS GTの新田選手は後方から追い上げを開始し、10周目に14位、19周目には9位とポイント圏内まで浮上。24周目に早々にピットインし嵯峨選手にドライバー交代。給油、リアタイヤのみの交換を行い16位でコースに復帰。代わった嵯峨選手もハイペースでラップを重ねた。

SUPERGT 31号車 apr HASEPRO PRIUS GT

 レース折返しとなる30周を過ぎたあたりで上位陣がピットイン。燃費性能に優れた16号車 無限 CR-Z GTは給油時間の短さを生かしトップに立つが、33号車 HANKOOK PORSCHEの藤井選手がすぐに抜き返しトップに返り咲いた。

SUPERGT 16号車 無限 CR-Z GT

 その後方には31号車 apr HASEPRO PRIUS GTの嵯峨選手が3位まで浮上、最後尾から奇跡の復活を見せた。4位にはタイヤ無交換作戦でピット作業時間を短縮した0号車 GSR 初音ミク BMWの谷口選手がつけた。

 燃費性能の悪い66号車 triple a Vantage GT3は他車より30秒ほど給油時間が長く5位に後退。後半を担当した星野選手がすぐに4位にポジションアップしたがエンジントラブルでペースダウン、ピットに戻りそのままリタイヤとなった。

 0号車 GSR 初音ミク BMWの谷口選手もタイヤ無交換作戦が裏目に出てペースダウン。43号車 ARTA Garaiyaの松浦選手や61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTの佐々木選手に抜かれ順位を落とした。

SUPERGT 61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT

 3位までポジションを回復した31号車 apr HASEPRO PRIUS GTの嵯峨選手は、45周目に16号車 無限 CR-Z GTの中嶋選手を抜き2位に浮上、49周目にはトップの33号車 HANKOOK PORSCHEの藤井選手に0.4秒まで迫りテール・トゥ・ノーズの争いとなった

 53周目のヘアピンで31号車 apr HASEPRO PRIUS GTの嵯峨選手が33号車 HANKOOK PORSCHEの藤井選手のインに飛び込むがスピン。後続の16号車 無限 CR-Z GTにも抜かれ3位に後退した。スピンした嵯峨選手は諦めることなく再び追走を開始、60周目に16号車 無限 CR-Z GTの中嶋選手を捕らえ2位の座を取り返した。

 31号車 apr HASEPRO PRIUS GTとの攻防を制した33号車 HANKOOK PORSCHEの藤井選手はそのまま逃げ切り今季2勝目。2位には31号車 apr HASEPRO PRIUS GT、3位には16号車 無限 CR-Z GTが入りハイブリッド車が初めて表彰台に立つ歴史的なレースとなった。

 前戦鈴鹿で一瞬トップに立つなど調子を上げてきた61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太)は5位、レース終盤で順位を落とした0号車 GSR 初音ミク BMW(谷口信輝/片岡龍也)は8位でレースを終えた。

 今季2勝目を挙げた33号車 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)はドライバーズポイントも1位となった。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.