時速100キロまで3.6秒――ベンツ、25台限定の「SLS AMG ブラックシリーズ」(2/3 ページ)

» 2013年02月22日 19時23分 公開
[岡田大助,Business Media 誠]

モータースポーツの技術を適用するロードゴーイングカー

 6.2リッターV型8気筒DOHCエンジンは、「ワンマン・ワンエンジン」という思想の下に、1人のマイスターが手作業でエンジンを組み上げていく。その証拠として、完成したエンジンのフードにはマイスターのサインが残される。

 改良型カムシャフトや新設計のバルブトレイン、クランクシャフト、オイルポンプ、冷却システムなど専用チューンを施したV8エンジンは、最高出力464キロワット(631馬力)/7400rpm、最大トルク635ニュートンメートル/5500rpmを発揮する。ベースモデルより60馬力アップだ。

SLS AMGSLS AMG

 組み合わせるAMGスピードシフトDCT(7速AT)は、低重心化のために取り付け位置を10ミリ低くした。ドライバーのシフト操作へのレスポンスタイムを短縮するとともに、S+(スポーツプラス)モードとM(マニュアル)モードではシフトスピードを速めている。

 足元には専用マットブラックペイントのフロント19インチ、リア20インチのAMG10スポークアルミホイールを採用。標準装備のAMGカーボンセラミックブレーキは、高い制動力を確保するとともに約40%の軽量化を実現した。

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 サスペンションには、2段階切替式の電子制御ダンパーなどに専用チューンを施したAMG RIDE CONTROLパフォーマンスサスペンションを装備し、サーキット走行性能を大きく高めた。トレッドもフロントで20ミリ、リアで24ミリ拡大し、高速コーナリング時のロール低減とグリップ力向上を図る。さらに新開発の電子制御AMGリミテッドスリップデフは、スラローム走行や高速でのレーンチェンジの挙動を安定させる。

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