マツダ、シティコミューターとしてのEVに意欲――2012年にデミオベース投入
マツダは、「マツダ デミオ」をベース車両にする電気自動車を開発し、2012年春に地方自治体や法人向けのリース販売を行う。200キロ程度の航続距離を目指す。
マツダは1月24日、「マツダ デミオ」をベース車両にする電気自動車(EV)を開発し、2012年春にリース販売を行うと発表した。200キロ程度の航続距離を目指し、地方自治体や法人を中心に普及を図る。
同社は、内燃機関を中心とするベース技術の向上を優先的に図りつつ、電気デバイスを段階的に投入する「ビルディングブロック」戦略を進めている。一方で、シティコミューターとしてのEVも研究を継続しており、今回のリース販売もユーザーの利便性や電気駆動技術の実用性について知見を深めるものとする。
ちなみに、マツダが進めるビルディングブロック戦略のステップ1は、アクセラやプレマシーに搭載したアイドリングストップシステム「i-stop」だ。ステップ2では、減速エネルギー回生システムを、ステップ3ではガソリンおよび水素エンジンを用いたハイブリッドシステムを搭載し、将来的にはプラグインハイブリッドカーの開発まで視野に入れている。
内燃機関のベース能力向上では、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、MT/ATそれぞれのトランスミッションなどパワートレインの効率改善や車両軽量化を実現する「SKYACTIV(スカイアクティブ)」技術を2011年から投入。SKYACTIV技術を採用するデミオは、ガソリン1リットル当たり30キロ(10・15モード)の燃費性能を実現するという。
なお、同社ではロータリーエンジンをそのまま生かした水素ロータリーエンジンを搭載する「マツダ プレマシー ハイドロジェンREハイブリッド」を2009年3月からリース販売(国内5台)。また、2010年3月にはトヨタからプリウスのハイブリッド技術のライセンス供与を受け、2013年にSKYACTIVと組み合わせたハイブリッド車の販売も目指している。
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