電気自動車になった“デロリアン”、2013年に発売へ
米デロリアン モーター カンパニーは、“デロリアン”として知られる「DMC-12」を電気自動車にした「DMCEV」を北米で2013年に発売すると発表した。“タイムスリップ”に必要な時速88マイルは軽く超えるが……。
米デロリアン モーター カンパニー(DMC)は10月14日、“デロリアン”として知られる「DMC-12」を電気自動車(EV)にした「DMCEV」を北米で2013年に発売すると発表した。同日テキサス州ヒューストンで開催されたデロリアンのオーナーイベントでプロトタイプが公開された。
DMCEVの製作には、Epic Electric Vehicles(Epic EV)が協力。公開されたスペックシートによれば、400ボルトのACモーターを搭載し、最高出力は215キロワット(260馬力)/5000〜6000rpm、最大トルクは約488ニュートンメートル/0〜7200rpm、最大回転数は1万4000rpm。静止状態から時速60マイル(時速96キロ)までの加速は4.9秒、最高速度は時速125マイル(時速201キロ)という。
トランスミッションは単速ギアで、後退時にはモーターを逆回転させる(時速15マイル制限)。航続距離は、街乗りで100マイル(160キロ)以上をうたっており、フル充電は240ボルトで約3.5時間、バッテリー寿命は7年もしくは10万マイルとのこと。
オリジナルのDMC-12は、フランス製の2.8リッターV型6気筒エンジンをリアエンジンレイアウトで搭載しているが、公開された写真を見るとEVシステムをそのままリアに乗せ替えているようだ。また、充電はフロントグリルを外した状態で行っている。
1981年に登場したDMC-12のデザイナーは、イタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロさん。同氏が得意とする直線的でエッジの効いたデザイン、大きく跳ね上がるガルウイングドア、メンテナンスフリーを目的とした無塗装ステンレスの外装など、もともと近未来的なイメージを持つクルマだったが、何よりもこのクルマのイメージを決定付けたのは1985年に1作目が公開された映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズだろう。劇中同様、ガソリンが不要となったDMCEVだが、タイムトラベルを実現する「タイムサーキット」が装着されるのは、まだ先のようだ。
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