トヨタが考える、2010年代後半のスモールハイブリッドカー
トヨタ自動車は、第82回ジュネーブ国際モーターショーに、次世代スモールハイブリッドカーのコンセプト「FT-Bh」を出展した。ドライビングの楽しさを持つスモールハイブリッドカーと位置付ける。
トヨタ自動車は、第82回ジュネーブ国際モーターショーに、次世代スモールハイブリッドカーのコンセプトモデル「FT-Bh」を出展した。同社では、ハイブリッドカーの普及が進んだ2010年代後半を想定し、ドライビングの楽しさを持つスモールハイブリッドカーと位置付ける。
コンセプトカーのテーマは、ECOMOTION(Eco+Emotion)。環境性能だけでなく、レスポンスの良さや軽快な操作性を実現するために、軽量化、走行抵抗の低減、パワートレーンの効率向上、熱マネジメント、節電という5つの技術テーマに取り組んだ。
軽量化では、量販モデルであることを意識して、コスト高になるカーボンファイバーを使わず、高張力鋼板(ハイテン材)を活用。空車重量で786キロを実現した。
また内装材には、室内熱マネジメントのために新しい高発泡材料を用いており、これも軽量化に貢献する。少人数乗車時には、必要な空間のみを空調する「エアゾーニング」を採用するほか、暖房時にはエンジン内部および排気の熱を活用する。
パワートレーンには、ロングストロークの1リッター2気筒アトキンソンサイクルのガソリンエンジンを開発。ハイブリッドシステムの効率向上とあわせて、CO2排出量は1キロ走行当たり49グラムを実現する。
スタイリングは空力を追求したフォルムで、大人4人が快適に座れる室内空間を確保しながら、空気抵抗係数(Cd値)0.235を実現。フロントガラスを前出しするロングルーフシルエットと、細幅ピラーにより伸びやかなプロポーションを描く。
フロントデザインは、次世代のトヨタの顔つきとなる「KEEN LOOK」を採用する。これは、シンボルマークを立体的に強調するとともに、大きなハの字開口のバンパーとフローティングバーを組み合わせた形状だ。
一方、インテリアのコンセプトには、布をピンと張ったような「張力」を据えた。シートには超薄型シェル構造を採用し、快適な乗り心地とリアシートの足元空間を拡大する。センターディスプレイには、ボディに設置した3台のカメラによる後方画像を表示するほか、インナーミラーではカメラ画像に関連情報を重ねて表示する「アンビエント重畳表示」を行い、近接車両の画像に注意喚起情報を合成する。
ボディサイズは3985×1695×1400ミリ(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2570ミリ。なお、FT-Bhというネーミングは、Future Toyota B-segment hybridの頭文字をとったものだ。
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