マツダ アテンザってどうよ?:車は乗らなきゃ分からないことだらけ(3/3 ページ)
新型アテンザは、マツダのフラグシップモデルということもあり、同社の気合いも一味違う感じが伝わってきます。どんなクルマなのかと興味津々でディーラー試乗してきました。
SKYACTIV-D、停車時のノイズが気になりませんか?
マツダのクリーンディーゼルエンジンを体験している人も多いと思いますが、実にすばらしいエンジンです。低回転からグイグイと加速するエンジンには余裕が感じられます。もっともATとの相性は同じクリーンディーゼルエンジンを搭載するBMW 320dの方が上のようです。
圧縮率を限界まで下げることで、ディーゼル特有のガリガリ音を極力消したというSKYACTIV-Dエンジンのそれは、BMW 320dと比べて明らかに小さく感じます。全体的なエンジン音もガソリン車と比べれば大きめですが、そう指摘されなければ分からないレベルでしょう。
しかし、とにかく気になるのが停車時のノイズ。アイドリング中は「シャカシャカ」という大きなタペット音が、アイドリングストップ時には「シュコシュコ」という変な音が聞こえてきます。この2つの音はかなり豪快に車内に入り込んできますし、音楽をかけていても聞こえるレベルです。こんなノイズはBMW 320dでは感じられませんでした。
シュコシュコの正体について営業マンに尋ねてみるとこんな答えが返ってきました。通常、燃料は圧縮してエンジン内に送り込みますが、エンジンが止まればその圧縮率が保てなくなります。それを補うためのポンプの音なのだそうです。
290万円〜という魅力的な価格設定
このようにひと癖ありますが、素晴らしいクルマであることには間違いありません。しかも、ディーゼルモデルで290万円から購入ができるというのも魅力的です。
個人的には298万円からになってもかまわないので、メーター周りをもう少しなんとかしてほしい。運転が好きな人にとって、メーター周りの印象はやっぱり大事です。
「走りが良ければすべて良し!」とはならないでしょう。とても良いクルマだからこそ「実におしい!」。それが素直な感想です。
popo柿澤の独り言
いつもの質問。「で、お前は買うのか?」に対する回答は……。残念ながら今回も車庫に入らないのでNGです。でも、この車庫に入る・入らない問題というのは日本の住宅事情では大きな問題ではないでしょうか?
例えば500万以上するような買い手を選ぶクルマならともかく、庶民でも手が出る価格帯に設定しているのですから、その辺に気を使ったクルマを早く出してほしいと思います。
うかうかしてると、ディーゼル車の国内投入が近いと噂されているスバルにやられるぞ!
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