OCEANUSのターゲットは「35歳」――デジタル技術で実現するアナログウオッチとは?:2014年で10周年(4/4 ページ)
デジタルウオッチのイメージが強いカシオ計算機が仕掛けるアナログブランド「OCEANUS」。最先端のデジタル技術で実現する「アナログウオッチならではのエレガントなデザイン」とは?ブランドコンセプトを聞いた。
OCEANUSのターゲットは「35歳」
――ちなみに、OCEANUSを購入する方々の年齢層はいくつぐらいなのでしょうか。
田中: OCEANUSのブランド立ち上げ当初から、ターゲット層を35歳に設定していました。35歳というと、社会経験をある程度積んで、モノを見る目が養われてきたところで、そろそろ自分の個性を出したいな、と考え始めるころです。OCEANUSはそのような、単なる流行に左右されることなく本物を見極められる方々に支持されるブランドを目指してきました。そして幸い、ほぼその通りの方々に購入いただいています。年齢層も、35歳から40際あたりのお客さまが最も多いですね。
――マーケティングやプロモーションの戦略が功を奏したということでしょうか。
田中: そうなのかもしれませんが……カシオは他社と比べると、まだまだアナログウォッチのブランド資産が乏しいんですね。なので、広告でもタレントさんは使わずに、商品そのものを前面に打ち出したプロモーションを行ってきました。やはりアナログウォッチの分野では、われわれはまだチャレンジャーの立場ですから、今後もプロダクトそのものの価値を訴求するプロモーション戦略を続けていくつもりです。
――とはいえ、パーティーを主催されたり(参照記事)、ヨットレースに協賛されたり、ユーザーを招いたクルーズを実施したり(参照記事)と、かなり個性的なプロモーション施策も打たれていますね。
田中: はい。2008年から、「OCEANUSを持つ喜び」をお客さまと共有するにはどうすればいいか、という観点に立って、OCEANUSが持つ都会的な大人のイメージを打ち出した「オシアナスラウンジ」や「夜ジャズ」といったプロモーションを企画してきました。
→夜ジャズ――酒、煙草、そして色気の漂う“オトナ”のためのイベント(参照記事)
最近では、オシアナスラウンジの企画で偶然お知り合いになった東京スカパラダイスオーケストラさんとの共同プロモーションも展開しています。
――OCEANUSとスカパラの組み合わせは、正直ちょっと意外な印象を持ちました。
田中: メンバーの方々とお話しさせていただく中で、東京スカパラダイスオーケストラが世界の音楽シーンにチャレンジし続けるスピリットと、われわれがOCEANUSで世界のアナログウォッチ市場にチャレンジし続ける精神が共鳴したんですね。そこですっかり意気投合して、「ぜひ一緒にやりましょう」ということになったんです。スカパラの皆さん、本当にかっこいいですよね! 特に、本物の音楽を真摯に極めつつも、決して遊び心も忘れないというところにとても惹かれます。そういう大人って、とてもかっこいいと思いますし、OCEANUSもそういう方々に支持されるブランドでありたいと常々考えています。
――なるほど。ちなみに来年はOCEANUS誕生10周年ですが、何か特別なプロモーションは考えていらっしゃるのでしょうか。
田中: まだ具体的には決まっていませんが、ぜひ何か考えたいと思っています。10周年記念モデルの登場もひょっとしたらあるかもしれませんが、残念ながら具体的にお話できる内容は現時点ではまだありません。でも、2014年はOCEANUSブランドを盛り上げていきたいと考えていますので、ぜひ期待していただければと思います。
――楽しみにしています!
関連記事
- 腕時計インデックス
- カシオの新「オシアナス マンタ」、新開発の6モーターモジュールを採用
オシアナスの上級ライン、OCEANUS Mantaの新モデルが10月31日に発売される。価格はS3000が16万8000円、S3001が18万9000円。 - OCEANUSユーザーだけのパーティで、クレイジーケンバンドのライブパフォーマンスを満喫
2012年2月19日、カシオ計算機のソーラー電波腕時計「OCEANUS(オシアナス)」の購入者を対象としたパーティ「OCEANUS PREMIUM PARTY 2012」が開催された。ゲストにはちょっと不良なんじゃないか、というあの人が。 - 夜ジャズ――酒、煙草、そして色気の漂う“オトナ”のためのイベント
DJの須永辰緒氏が仕掛ける“オトナ”向けジャズイベント「夜ジャズ」。6月27日の夜ジャズでは、ソーラー電波腕時計「OCEANUS」とのコラボレーションを展開。腕時計とジャズ、まったく接点がないように見えるが……。 - ブームが終わり、若者の時計離れが進む中でG-SHOCKはどうなった?――田中秀和さん
1990年代後半の一大ブームが去ったあと、20世紀の終わりと共にG-SHOCKに大きな転機が訪れる。21世紀のG-SHOCKをどうすれば? 出した答えは「ものづくりの原点回帰」だった。 - 90年代のG-SHOCKブームを、コラボモデル&テーマモデルで振り返る
UNITED ARROWSやBEAMSなどとのコラボ、ワールドカップ公式モデル、イルカ・クジラ、ラバーズコレクション……1990年代後半に一大ブームとなったG-SHOCKのテーマ・コラボモデルの数々を、企画担当者とともに振り返る。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.