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メタルケースの電波ソーラーは何が難しい?――2004年のOCEANUSを振り返るOCEANUS10周年(5/5 ページ)

メタル電波ソーラーウオッチ「OCEANUS」は今年で10周年。10年の歴史を技術的に振り返ると、それは電波ソーラーウオッチの進化の歴史でもあった……。今回のインタビューは、部品写真多めでお送りします。

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OCEANUSで確立したアナログウォッチ技術は他ブランドにも波及

 さて、ここまでOCEANUSの開発史をざっと振り返ってきたが、実はこれら一連の経緯は、カシオのアナログ時計開発の歴史そのものなのだという。

 「OCEANUSで開発されたアナログムーブメントは、例えばG-SHOCKのスカイコックピットシリーズで使われていたり、あるいはEDIFICEブランドのモデルにも反映されています。つまりOCEANUSの開発への投資は、実はカシオのアナログウォッチ全体に対する投資でもあるのです」

 ということは、OCEANUSの技術革新をウォッチしていれば、カシオのアナログモデルの将来動向もうかがえるということだろうか? 今後登場してくるOCEANUSモデルでは、一体どのような機能が搭載されるのだろうか?

 「すみません、私の口からはちょっと……ただ、今年はOCEANUS誕生10周年の節目の年ですから、記念モデルのようなものは考えています」

 筆者も、10周年モデルには個人的に大いに興味をそそられるところだ。

 「ただ長い目で見た場合には、もっと『ユーザーの感性に訴えかけられるもの作り』をやっていきたいと個人的には考えています。この点、日本メーカーは海外勢の後塵を拝しているところがありますが、カシオはG-SHOCKで感性を刺激するもの作りの実績がありますから、弊社が日本勢を引っ張っていければいいなと考えています。さらにテクノロジー面では、カシオならではの技術を打ち出したアナログ時計作りを模索していきたいですね。スイスメーカーの機械技術とも、日本メーカーのクオーツ技術とも異なる、カシオならではのアナログ時計というものを確立しないと、お客さまには本当の意味でのアナログウォッチメーカーとして認めてもらえないのではないかと思うんです」(岡本氏)


歴代OCEANUSがずらり。右からOCW-500、OCW-600、OCW-S1000、OCW-T1000、OCW-S2400、OCW-S3000
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