頼れる“航海機器”か? 船乗りのためのG-SHOCK「GULFMASTER」を船乗りが着けてみた:海の男がマジで使う(1/4 ページ)
“海の男”を対象にした海洋コンセプトのG-SHOCK「GULFMASTER」。釣りでもダイビングでもなく、船乗り向けと聞いて、真っ先に顔が思い浮かんだのは「船乗り編集者・キャプテン ナガハマ」。そこで今回は、海の男による船乗り向けG-SHOCKのレビューをお送りします!
筆者:長浜和也
ITmedia PC USER編集部員は仮の姿。本業は船長(自称)。小型帆船を三浦半島の先っちょに係留する“一人旅”セイラー。伊豆諸島を旅するため、学連経験やクルー修行をすっとばして、いきなり1級船舶免許を取得してヨットに乗りはじめて早10年。なお、PC USERにおいて、船で使うデジタルガジェットを紹介する不定期連載を“勝手に”掲載して社内からひんしゅくをかっている。
→誠ブログ「旅するヨット」
→不定期連載「海で使うIT」
気圧を最優先にした、船乗りのためのG-SHOCK
G-SHOCK「GULFMASTER」は、「海で使うユーザー」を想定して企画したG-SHOCKシリーズの最新モデルだ(参照記事)。「海」で使う時計というと、多くの場合、「ダイビング」「釣り」そして「ヨット“レース”」という言葉と結びつくことが多い。
それぞれ、重要となる機能には違いはあって、ダイバーズウォッチなら、耐水圧性能とともにタンク残量を把握しやすい回転式ベゼルの視認性と信頼性であったり、アングラーウォッチなら上げ潮下げ潮を確認しやすいタイドグラフであったり、ヨットレーサーウォッチなら、スタート時間を知らせてくれる2段階スタートタイマーとカウントダウンアラームであったりする。
GULFMASTERは、従来のマリンウォッチとは異なり、「船乗り」をユーザーとしてデザインした時計だ。プロであれアマチュアであれ、航海しているとき、または、出港のタイミングを考えるときに一番重要になる指標が「気圧の変化」である。
気温は体感で分かる。方位は船にあるハンドコンパスで分かる。高度は常に海抜ゼロメートルだ。しかし、気圧だけは体感で把握することが難しい(気圧が下がってきて頭痛がするとかひざが痛むとか、そういう人も多いが)。しかし、気圧の変化は、「雲」と「風」とともに、この先の気象の変化を考えるのに最も有効な“兆し”になる。気圧の急激な変化はこの先数時間のうちに海が荒れることを教えてくれるし、時化た海を航海しているときに上昇に転じた気圧計の針は一番の救いになるはずだ。
航海する船乗りのために開発したGULFMASTERで最も重視するのが、その「気圧」だ。気圧の変化を示すために、「気圧差インジケーター」に「気圧傾向グラフ」、そして、「気圧傾向インフォメーション」といった機能を用意した。GULFMASTERは、2時間ごと(偶数時の30分)に気圧を測定してそのデータを保存している。このデータを使って、それぞれ機能で気圧の変化を表示する。
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そういうわけで、ITmediaの行く末とか将来の発展とかアクセス数の増加などとは一切関係なく、己の本能の趣くままに企画が進むこの連載。今回はタフネス携帯電話「G'zOne TYPE-R」を船の上でギチギチと使ってみる。
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