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2003/10/09 22:21:00 更新

ブログサービスの利用が急拡大。しかし「放置も6割以上」

米国の市場調査によれば、簡単にブログを作成できるブログ・ホスティングサービスの人気は高いが、その気軽さ故に、ユーザーの更新継続に対する義務感は希薄だという。

　「十代の女性が1カ月に2回、日常生活で起きた最新の出来事を、友人やクラスメートに伝えている」――。米国の市場調査会社によれば、それが典型的なブログの在り方だ。

　Webベースの市場調査会社である米Perseus Developmentは10月4日、Webログ（ブログ）ホスティングサービス上で展開されている日記スタイルのサイトを対象に実施した調査結果を発表した。

　それによると、ブログの数は急速に増えているが、その6割以上が2カ月にわたって更新のない放置状態にあるという。

　調査は8種のブログ・ホスティングサービス（Blog-City、BlogSpot、Diaryland、LiveJournal、Pitas、TypePad、Weblogger、Xanga）上のブログ3634件を対象に実施された。Perseusによれば、これらサービス上で作成されたブログは推定412万件、2003年末までに500万を突破し、2004年末までには1000万件に達する見通し。

　しかし、412万件のブログのうち66％に当たる272万件は2カ月間更新のない、一時的もしくは永久的な停止状態にあるという。さらにそのうちの109万件は1日で更新がストップ、163万件は平均126日間（4カ月）で更新が途絶えている。1年以上更新を続けた後に放置されたブログは13万2000件。調査対象のブログのうち、更新停止までの維持期間の最長は923日間だとしている。

　Perseusでは、「ホスティングサービスによってブログの作成は実に簡単に行えるようになったが、そのおかげで多くの人は、開始したブログを続けることに対する義務感を感じていないようだ」と分析している。

　もっとも、ブログ更新停止率はホスティングサービスの種類によってかなりの差がある。Pitas、BlogSpot、Diarylandの更新停止率は平均を超えており、Xangaは平均値、更新停止率が最も低いのはLiveJournalだった（Blog-City、TypePad、Webloggerについては、サンプル数が少ないため比較できないという）。

　更新が続いているブログの平均更新周期は14日に1回。調査対象となったホスティングサービス上のブログのうち、平均週1回以上更新されるものは10万6579件にとどまっており、毎日更新されているものは5万件弱。

　ブログ作成者（ブロガー）のプロフィールは圧倒的に若者が多く、30歳未満が92.4％を占める。中でも多いのが13〜19歳で51.5％。男女比は若干女性優位で、男性44％に対して女性が56％。

ブロガーの年齢	割合
10〜12歳	1.3％
13〜19歳	51.5％
20〜29歳	39.6％
30〜39歳	5.8％
40〜49歳	1.0％
50〜59歳	0.4％
60〜69歳	0.3％

（資料：Perseus Development）

　文章的には、スラング的なつづりを用いたくだけた文章が多いが、インスタントメッセージ（IM）での会話ほどインフォーマルではないという。

　この調査はハーバード大学ロースクールのバークマン・センターで開催のブロガーカンファレンスのために実施された。

関連リンク
Perseus Development

[ITmedia]