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IDC Japanは12月15日、国内プリンタ市場に関する2003年第3四半期(7〜9月期)の実績を発表した。これによると、第3四半期は、モノクロレーザープリンタが出荷台数で前年同期比16.1%増の22万1,000台となり、6四半期ぶりに増加に転じている。また、カラーレーザープリンタとモノクロレーザープリンタの出荷台数を合わせたレーザープリンタの総出荷台数は27万4,000台で、こちらも2001年第4四半期(10〜12月期)以来の対前年同期比19.8%増加となり、レーザープリンタの需要が上向いていることを伺わせる。 企業内レーザープリンタのリプレースは、景況の低迷によって長期間に渉り停滞していたが、企業の業績回復により、リプレース需要が顕在化し始めたものとIDCでは考えている。 また、主に家庭向けのインクジェット製品では、インクジェットMFP(インクジェットプリンタとスキャナを一体化した製品)が、出荷台数を伸ばし、2003年第3四半期の出荷台数は、前年同期比136%増の27万台に達した。一方、インクジェットプリンタの2003年第3四半期の出荷台数は、前年同期比6.2%減の94万台で、両者を合わせたインクジェット製品の総出荷台数は121万台。インクジェット製品の総出荷台数にしめるインクジェットMFPの出荷台数比は、昨年第4四半期の11.5%から、この第3四半期には22.4%と、20%を突破した。これは、インクジェット製品の購入者5人に1人以上がインクジェットMFPを購入している計算となる。 インクジェットMFPの市場が拡大しているのは、単体でコピー機として利用できる利便性から、ユーザーの需要がインクジェットMFPに移行しているのに加え、ベンダー、販売店もインクジェットMFPの拡販に注力しているため。これは、インクジェットMFPの販売単価が単機能プリンタに比べると高く、また、コピー機能の利用により単機能のインクジェットプリンタよりも印刷枚数が増えてインクの消費も見込めるために、収益性が高いことが理由として考えられる。 IDC Japanプリンタシニアアナリストの坂田信之は、「インクジェットMFPは、ユーザーの評価も高く、ベンダーも積極的に新技術をインクジェットMFPに投入しており、インクジェット製品全体に占める割合が拡大しつつある。2003年第4四半期(10〜12月期)には、インクジェット製品の総出荷台数に占めるインクジェットMFPの出荷台数比は25%以上に達し、インクジェットMFPの出荷台数は60万台を超える可能性がある」と予想している。 関連リンクIDC Japan [西尾泰三,ITmedia] サーベイチャンネルは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、ソフトバンク・アイティメディアの他、サーベイチャンネルコーディネータ、及び本記事執筆会社に提供されます。
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