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2004/03/02 15:04:00 更新

IDC Japan、2003年国内サーバ市場動向を発表

IDC Japanが発表した2003年通年の国内サーバ市場動向によると、マイナス成長は3年連続となっている。

　IT専門調査会社 IDC Japanは3月1日、2003年通年の国内サーバ市場動向を発表した。これによると、2003年のサーバ市場規模は7236億円で、前年と比較して12.3％減少した。これでマイナス成長は3年連続。また、2001年の前年比8.2％減、2002年の前年比11.6％減と比べ、2003年は減少幅がさらに拡大している。一方、2003年の出荷台数は43万7000台となり、前年と比較して9.3％増加した。

　国内サーバ市場は、民間企業の設備投資回復を追い風に、2003年第1四半期から回復傾向を示していることは、出荷台数の増加という結果からも読み取れる。その一方で、国内企業はIT投資を抑制したいという意識を強めており、これが出荷金額の伸びを抑える要因であるといえる。

「サーバ製品の価格性能比の向上ペースが速く、ユーザーが必要とする以上の処理能力が供給されています。このため、既存システムのサーバを買い換える際に、従来より廉価な製品を選択する傾向が顕著になっています。これらの要因が、国内サーバ市場の成長を阻害しています」（IDC Japanサーバ リサーチマネージャーの中村正弘氏）

カテゴリ別ではx86サーバが躍進

　2003年の市場動向を製品カテゴリ別にみると、x86サーバの回復が目を引く。同カテゴリの出荷金額は前年比4.0％増、出荷台数は同11.5％増と、どちらもプラス成長を達成している。2002年は出荷金額、出荷台数とも2桁のマイナス成長だったことを考えると、1年でプラス成長に復帰したことになる。

　これに対して、RISCサーバは減少傾向が続いている。2003年の出荷金額は前年比17.6％減となり、2002年の同16.4％減と比べて減少幅が拡大している。

　また、メインフレームは2001年が前年比15.4％減、2002年が同14.3％減、2003年は同12.4％減と、わずかずつだが減少幅が縮小している。

「RISCサーバから、低価格なx86サーバへの需要シフトが加速しています。一方、メインフレームからRISCサーバへのシフトは一服感があり、2003年に関しては大きな動きが見られませんでした。プロプライエタリシステムからオープンシステムに移行するよりも、オープンシステムからオープンシステムに移行するほうがはるかに容易でリスクも小さく、これがRISCサーバからx86サーバへの需要シフトを後押ししています」（中村氏）

ベンダー別のシェアは？

ベンダー別では、富士通が出荷金額シェアで22.5％を獲得し1位の座を維持した。2位は日本IBM、3位は日本HP。日本HPのシェアは15.1％で、2002年よりも回復しているが、2001年における日本HPとコンパックコンピュータの合計シェア16.2％には未だ届いていない。このほかでは、メインフレームの出荷が堅調だった日立製作所、x86サーバ市場で成長を続けるデルなどが、2002年よりも出荷金額を増やしてシェアを拡大した。

　同時にIDC Japanは、2003年第4四半期の国内サーバ市場動向を発表している。これによると、2003年第4四半期のサーバ市場規模は1731億円で、前年同期と同水準。これにより、6四半期続いていたマイナス成長がストップした。製品カテゴリ別では、x86サーバが出荷金額で前年同期比4.4％増、出荷台数で同14.0％増と、好調を持続しているほか、メインフレームが出荷金額で前年同期比6.2％増と健闘した。RISCサーバについても、出荷金額が前年同期比5.8％減、出荷台数が同5.1％減と、1桁のマイナスで収まっている。ベンダー別では、日本IBMが2期ぶりに1位に返り咲いた。日本IBMと富士通の2社で四半期ごとに首位が入れ替わる状態が、2002年第1四半期から続いている。

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IDC Japan

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