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2004/03/08 16:08 更新
デジタル関連製品でブランドイメージが浸透しているのは、キヤノンとソニー?
BCN総研の調査によると、デジタルカメラでは「キヤノン」、DVD/ハードディスクレコーダでは「ソニー」、インクジェットプリンタでは「エプソン」が購入したいメーカーのトップとなった。
BCNの市場調査部門であるBCN総研は3月5日、デジタル関連製品20ジャンルについてブランドイメージ調査を実施した結果を発表した。これによると、デジタルカメラでは「キヤノン」、DVD/ハードディスクレコーダでは「ソニー」、インクジェットプリンタでは「エプソン」が購入したいメーカーのトップとなった。
同調査は、2004年1月22日から26日にかけて同社のホームページ(WebBCN)上にて行われ、1580件の有効回答数を得ている。アンケートでは、デジタル関連製品について、実際の購入の有無に関わらず、各品目で購入したいメーカーを尋ね、また、そのメーカーを選択した理由を自由回答形式で尋ねている。
ブランドイメージの浸透が図られているキヤノン
デジタルカメラの購入意向についてのアンケートでは、購入したいメーカーは、「キヤノン」がトップ(19.9%)で、次いで「ソニー」(12.7%)、「オリンパス」(10.8%)の順となっており、売れ筋商品で1位にランクしている「Cyber-shot T1」(04年2月第3週:BCNランキング)などを抱え市場を牽引しているソニーをキヤノンが抑えた格好となった。
キヤノンのデジタルカメラを購入したい理由は、「人気・ブランド」(26.1%)、「使いやすさ」(22.7%)、「現在(過去)使用している」(22.1%)をあげる回答者が多い。
また、「人気・ブランド」を理由とする自由回答では、「カメラメーカーだから」、「カメラメーカーの中で一番好きだから」などの回答が多く、カメラメーカーとしてのブランドイメージがユーザーに定着している様子がうかがえた。
ブランド力とPSXで逃げるソニー、追う松下
DVD/ハードディスクレコーダの購入意向についてのアンケートでは、購入したいメーカーは、「ソニー」がトップ(17.5%)で、次いで「松下」(16.9%)、「パイオニア」(8.8%)と続いている。ソニーと松下の差は僅か0.6ポイントで、両者が拮抗していることが分かる。
ソニー製品を購入したい理由では、「人気・ブランド」(32.9%)、「使いやすさ」(22.2%)といった回答が多いが、昨年末に発売された「PSX」を理由とする回答も1割強(12.3%)を占めた。
「人気・ブランド」を理由とする自由回答では、「ソニーが好き」といった回答以外に、「映像機器はSONY派」、「AV機器はソニーが好き」などの回答も散見され、AV関連機器分野でのソニーブランドの強さがうかがえる。
なお、「メーカーにはこだわらない」とする回答も4割強(40.3%)を占めている。その理由を自由回答でみると、「よく分からない」や、「安ければよい」、「値段が手ごろであればどこでもよい」などの回答が多くみられ、DVD/ハードディスクレコーダが比較的高額なものであることなどが見て取れる。
リピーターを確実に掴むエプソン
インクジェットプリンタについても同様の質問が行われている。これによると、ユーザーが購入したいメーカーは、「エプソン」(47.3%)が5割近くを占めトップで、インクジェットプリンタ部門で競合の一角を占めるキヤノン(28.7%)を大幅に上回った。この2社以外のメーカーの割合はいずれも極めて低い。
また、エプソンのインクジェットプリンタを購入したい理由として、「現在(過去)使用している」(40.4%)が4割強と最も多く、このほか「インク関連(画質・インクが入手しやすい等)」(18.8%)などをあげる回答も多かった。
このうち、「現在(過去)使用している」を理由とした自由回答では、「現在利用中で満足しているから」、「これまで使ってきて特に不満がないので」などの回答が多くみられ、こうした製品に対する満足度の高さがリピートでの購入意向の強さに繋がっていると思われる。
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BCN総研
[西尾泰三,ITmedia]
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