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» 2006年12月12日 15時25分 UPDATE

カマタ式「極楽文具」:スマートにしまう、メモのタイミングを逃さない――を両立するペンホルダー

大阪で革製品の企画・製造を行うTRIMの革製ペンホルダー。「しまう」「メモを取る」を両立させられるのが特徴だ。

[カマタスエコ,ITmedia]

 手帳を使っていても、会議中のメモや署名、友人への手紙などと、筆記具を使い分けている人は少なくない。かくいう私のその一人で、筆記具を「複数所有する派」なのである。最近のビジネス向けのバッグには何本分かのペン差しがついていることも多いが、ペンケースに入れて持ち歩いた方がペンを大切にできるし、バッグの中で迷子にもならないので重宝する。

 しばらく革巻きタイプのペンケースを愛用していた。しかし、つい本数を入れすぎてしまう。会議や打ち合わせなど、さほど本数を持ち歩かなくてもいいような場合、もっとスマートに持てるペンホルダーがあればと思っていた。このところペンホルダーがブームのようで、新製品がかなり出ている。そんな中、ペンホルダーとジョッター(メモ用のカードを挟んで使うもの)が合体したものを見つけたので購入。使ってみると、なかなか使い勝手がいい。

 新しく買ったペンホルダー(大阪で革製品の企画・製造を行うTRIMのペンホルダー)はペンホルダー部、ジョッター部、カード収納部の3部構成。ペンホルダー部はマチがあり、かなり太めの万年筆にも対応できる。クリップ部分をホルダー前面にはさんでおけば動かないので、ペンとペンが必要以上にぶつかりあうこともない。また、フラップ(ふた)がないので、ペンの長さに影響を受けない。極端だが、筆ペンのように長い筆記具でも一緒に持ち運べるのである。

st_ph9588.jpg 正面から見るとわからないが、マチがある。太めの万年筆でも余裕がある
st_ph9561.jpg ぺんてる筆を入れてみた。少し飛び出るが許容範囲

 収納できるカードのサイズは5×3インチだ。調べてみると、明治時代から国際規格として図書館で普及したサイズという。大きすぎず小さすぎず、意外と書き込める。PCが普及した現在でも、さまざまなメーカーから販売され、入手しやすい。カードの種類も罫線や無地、方眼と揃っている。カードのスペアが入手しやすいかどうかは大切なことだ。

st_ph9564.jpg 入れているのは、東京で文具の製造卸売業を営むLIFEの情報カード。罫はグレイ。万年筆や愛用のプラマン(11月21日の記事参照)との相性もよい

 実は、ペンケースのジョッター部分に5×3カードを数枚挟むと安定する。しっかりしているので、手に持ちながらでも書ける。書き終わったらカードを抜いて、収納部に入れておく――これはシステマティックである。

 日常的に情報カードを使用していない場合、「たかがメモをとるのに、情報カードはもったいない」と思うかもしれない。筆者も、厚手の紙をメモ用紙にしてしまう罪悪感が若干あった。手持ちのロディアに合わせてみると、No.8が長さをカットするだけで使える(切り落とした部分は、メモに使えばよい)。もっとも、情報カードは普及しているだけあって、100枚で200〜300円程度と品質の割には高くない。


st_ph9590.jpg LIFE情報カード 5×3 方眼
st_ph9566.jpg 書き終わった情報カードは、ジョッターとペンホルダーの間に収納することができる。無理して多く入れると形が崩れるだろうから、数枚にとどめておいたほうがよさそう

st_ph9571.jpg ロディアNo.8の幅は、5×3の情報カードと幅がほとんど同じ
st_ph9570.jpg ロディアNo.8の長さをカットして入れてみた。情報カードより薄いので、枚数を増やすか、下に情報カードを何枚か入れると紙の“遊び”が少なくなって安定しやすい

 使ってみると、書き出すまでのステップの少なさが心地よい。男性ならジャケットのポケットに収まるのはポイントだ。複数の筆記具とメモ用紙を一緒に持ちながらもコンパクトなのである。何よりも、こまめにメモを取るのが苦でなくなる。これだけコンパクトならいつでもさらっと書けて、場所を選ばないからだ。しかも気に入ったペンで。スマートに筆記具を納めるつもりで購入したが、今では、ちょっとしたヒントを具体化させるまでのプロセスに欠かせない道具になっている。

st_ph9577.jpg 手の中にうまく収まる大きさ。しっかりしているので、立ったままでも書くことができる
st_ph9591.jpg 使ううちにペンのクリップをはさんだ部分に小さな傷ができた。革という素材である以上、避けては通れない。むしろ本革の証。味わいのうちである

 メーカーはTRIM。すべての革小物を日本国内の職人達が製造しており、限られた数しか製造できないそうだ。縫製は美しく整い、細部にまで気を抜いていない。“なめし”も純植物性のタンニンを使っているとのこと。今回購入したヌメ(タンニンなめしの革の総称)はブラックのほかにブラウン、チョコと、カラーバリエーションがある(いずれも1万500円)のがうれしい。生後6カ月から2年未満の牛の皮革を使った「キップ」は高級品だが、色違いはブラック(ツヤありとソフト)とバーガンディー(ツヤありのみ、いずれも1万2600円)の2種類。

 いずれにせよ、優れた機能性だけでなく、その上質な革で持っている者の心を満たす。1つ1つ手作りで職人の技が光っている――そんなペンホルダーだ。

製品名 価格
TRIM ペンホルダー(ヌメ・ブラック) 1万500円
LIFE 情報カード5×3 231〜304円

筆者プロフィール カマタスエコ

 横浜生まれ、東京育ち。コピーライター、フォトエッセイストにして料理研究家。設計技師の父の影響で、小さい頃から製図道具に囲まれる生活だった。そんなDNAからか、筆記用具をはじめとした文房具に詳しい。ブログは「カマタスエコのブログ」。同じく運営するWebサイト「電脳カマタ食堂」は「信毎ホームページ大賞2006」のライフ/情報部門の優秀賞を受賞している


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