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» 2007年04月04日 23時02分 UPDATE

プレミアム・インセンティブショー:「名前のない名札」で落とし物が返ってくる

個人情報の固まりである「名札」を付けずに、落とし物が戻ってくるよう連絡先を記載する。米国で120万人のユーザーが登録する紛失物回収サービスの日本版、「マイブーメラン」の状況を聞いた。

[斎藤健二,ITmedia]

 「名前のない名札」を貼り付けて、落とし物が戻ってくるようにしよう──。米国生まれの落とし物回収サービス「マイブーメラン」を、プレミアムインセンティブショウで見た。

 投げたら自分の手元に戻ってくるブーメランのように、落とした品物が戻ってくる「マイブーメラン」。その仕組みのポイントは、落とし主の名前や連絡先の代わりに、シリアルナンバーを書いたシールをモノに貼り付けるところにある。日本でサービスを提供するブーメランイット・ジャパンの山川徹社長は次のように説明する。

 「シリアルナンバー(番号)を書いたラベルを、なくしたくないものに貼って、携帯やPCからWebサイトに番号を登録してください。もし紛失しても、拾った方が当社(ブーメランイット)に連絡してくれれば、当社を介して落とし主に品物が戻る手配をします」

boomeran1.jpg 写真左のようなシリアルナンバーと「見つけてくれてありがとう! 下記へご連絡ください」と記載されたシールを持ち物に貼っておく

 ブーメランイットが間に入ることで、持ち主も発見者も互いの個人情報を知らせることなく品物の返還ができるのが大きな特徴だ。「名前のない名札」というキャッチフレーズの由来がここにある。

拾い主の“善意”に基づくサービス

 マイブーメランが日本で始まったのは、約半年前の2006年8月。米国の120万人に比べると、まだ登録者は5000人と少ないが、効果はなかなかすごい。「日本の実績でいうと、落としたものの6〜7割が戻ってきている。日本人はモノを拾ったら、素直に連絡する人が多いんですよ」

 遺失物行政研究会の調べによると、落とし物の中で警察に届けられたのは1070万点(2004年)。うち、持ち主に戻ったのは約335万点と約30%しかない。警察では、持ち物に連絡先などが書いてあればハガキなどで通知するが、持ち主が分からなければ6カ月保管したあと、処分する。ブーメランイットでは警察とも連携を始めており、同社のシールが貼られていれば警察から返還先の問い合わせが来るようになっているのだという。

boomeran2.jpg オレンジ色をしたオリジナルのシールはさすがに派手なため、携帯電話やバッグなどデザインが気になるアイテムの目立つ位置には貼りにくい。ブーメランイットでは、品物のデザインにとけ込むシールの試作を行っている。写真はその一例

 ちなみにブーメランイットのシリアルナンバーは独自のもので、米Boomerangitの発行する番号とは異なる。ただし両社は業務提携を行っており、例えばジャパンのユーザーが欧米でモノを紛失しても、米Boomerangitを通じて紛失物が送られてくる仕組みになっているのだという。海外旅行時の紛失も、“善意”に基づいてカバーされているというわけだ。

 マイブーメランのサービス料は年間1280円。登録時にラベル数枚と携帯ストラップなど、ラベル貼り付け用のタグが渡される。現在のところは法人向け営業が中心で、キャンペーンノベルティや、アンケートやDMの回収率アップのための施策、登録会員のリテンションなどを売り文句としているが、今後は個人向けの登録も増やしていく意向だ。2007年は一挙10万人の会員獲得を目標としている。

 ちなみにマイブーメランシールの貼られた物品を拾ったら、そこに書かれた電話番号やWebサイトからぜひ連絡しよう。拾い主にはお礼として、マイブーメラン1年分がサービスされる。

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