中国製オフィス「Kingsoft Office 2007」が初のバージョンアップ

中国製オフィス「Kingsoft Office 2007」が初めてのバージョンアップを行なう。イラストなどのオブジェクトをドラッグ&ドロップで挿入できるようになるなど、ユーザーの意見を反映した新機能の追加や修正を実施するという。

» 2007年05月08日 18時32分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 キングソフトは、同社のオフィススイート「Kingsoft Office 2007」のバージョンアップを5月7日に開始した。ユーザーの意見を反映した新機能の追加や修正を実施するという。バージョンアップは無料で、同社ダウンロードサイトや同ソフトのオンラインアップデート機能を利用して更新ファイルをダウンロードする。

Kingsoft Office 2007

 Kingsoft Office 2007は、ワープロソフト「Writer」、表計算ソフト「SpreadSheets」、「Presentation」の3つのソフトで構成されたオフィススイート。マイクロソフトのOffice 2003以前で作成したファイルの編集が可能なほか、「Office 2003」と同じようなインタフェースを備えており、Office 2003ユーザーなら「学習することなく操作できる」という。

 今回のバージョンアップでは操作性などを改善。全体としては、イラストなどのオブジェクトをドラッグ&ドロップで挿入できるようになったほか、ツールバーに「PDF出力」のアイコンを追加した。また、Writerでは英文入力時、先頭文字を自動的に大文字に変更する機能、SpreadsheetsではHTMLの表をコピーして貼り付けが可能になるなど、各ソフトごとの機能も追加している。

 このほか、RTF形式のファイル読み取りで文字化けが発生していた問題や、Windows Vistaの一部環境で、WriterやPresentationを使用時にカーソルが消える問題など、複数のバグも修正した。

 なお、Kingsoft Office 2007ではマイクロソフトの最新オフィススイート「Office 2007」による独自形式(.docx/.xlsx/.pptx)のファイルは編集できない。今回のバージョンアップでもOffice 2007対応は見送られた。キングソフトでは「現状の主流はOffice 2003。ユーザーからOffice 2007対応の要望が強くなれば対応する」とコメントしている。

 キングソフトでは、2006年11月のβ版公開(2006年11月の記事参照)に続き、2007年2月にはダウンロードから3カ月間は無料、その後も4980円で利用できる正式版を公開した(2007年2月の記事参照)。対応OSはWindows 2000/XP/Vista。同社によれば、4月末までのダウンロード数は25万件に達するという。

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