「Yahoo!Pipes」で自分のマスターフィードを作るGeek to Live

オンラインアルバムやソーシャルブックマーク、ブログなどあちこちのオンラインサービスを使っている人は多いだろう。「Yahoo!Pipes」を使えば自分のネット活動をまとめたRSSフィードを作成可能だ。

» 2007年06月04日 17時11分 公開
[Gina Trapani,Lifehacker]
LifeHacker

【この記事は、2007年2月14日付けで米ブログメディア「Lifehacker」に掲載された記事を翻訳したものです。】

 読者のみなさんは、生産性の高いネットユーザーとして、多くのWebベースのフィードを生成しているだろう。例えば、Flickrの写真、del.icio.usのブックマーク、ブログの投稿、そしてLifehackerへのコメントなど。新登場の「Yahoo!Pipes」を使ってそれぞれのWebサイトを直接訪れる代わりに、あなたのオンライン活動を1つにまとめたマスターフィードを作ろう。

すべてのフィードを取ってくる

 まず始めるためには、PipesのWebサイトに進んで、新しいパイプを作ろう。Pipesを使うのが初めてなら、インタフェースには少し慣れが必要かもしれない。しかし慣れれば操作は楽しくなる。

 すべてのフィードを取ってくるには、「Sources」のメニューを開いて「Fetch」モジュールをキャンバスにドラッグ&ドロップする。Fetchの中に、下図のように1つずつフィードを登録していく。

 もっとフィードを追加するには「+」ボタンを押す。これは私がLifehackerフィードとdel.icio.usのブックマーク、Flickrの写真、そして個人的なブログのフィードを登録した結果だ。

フィルタとソート

 さて、ここからがお楽しみだ。Pipesを使って、先ほど登録したフィードにフィルタ、ソート、その他の変換を行うことができる。PipesはFlickr、Yahoo!検索、Yahoo!Localなどのフィードを処理できる。ここではシンプルなフィルタとソートだけを使うことにしよう。

 例えば、Lifehackerのフィードの中で私の署名のあるものだけをマスターフィードに含めたいとしよう。私は左側から「フィルタ」モジュールをドラッグ&ドロップする。そしてパイプをFetchモジュール下部の点からフィルタモジュールの上部までドラッグする。これがURLからフィルタまでデータを“パイプでつなぐ”ということだ。

 最後に、フィルタの基準を記入しよう。私の場合は「lifehacker.com内で『Trapani』という単語を含まないものはブロックする」ということだ。

 最後に、新しいものが一番上に来るようにフィードを並べ替えたいと思うだろう。これはちょっと難しい場合もある。というのは、フィードごとに異なった日付のフォーマットを持っているからだ(「dc:date」や「pubDate」のように)。でも、とりあえずやってみよう。「Sort」モジュールをキャンバスにドラッグ&ドロップする。FilterのアウトプットをSortのインプットにつないで、並べ替えのルールを定義しよう。私の場合は「pubDateの降順」を使った。

アウトプットをプレビューしよう

 モジュールをクリックするだけで、キャンバスの下部にある「デバッガ」パネルから現在のアウトプットを見ることができる。パイプが完成したら、最後のモジュール(この場合はSortモジュール)とOutputモジュールをつなごう。Outputモジュールを選択し、以下のようにデバッガからあなたの制作結果を見てみよう。

 満足できる結果になったら、パイプを保存し、いつでも見られるように固定リンクを設定しよう。そしてフィードを購読したり、あなたのWebサイトで公開したりしよう。プログラマー向けの情報だが、パイプの結果はJSONとしても使用できる。

(訳注:JSONとはJavaScript Object Notationの略で、JavaScriptの一部をベースにしたデータ形式。@ITの関連記事

 この例でできたパイプはこの通り。真似をして自分自身のパイプを作ってみよう。

読者への警告と改善案

 さて、Pipesで少し遊んでみたら、まったくのβ版であることが分かるし、もっと機能がほしいと思うようになるだろう。例えば、私がマスターフィードに対してやりたいと思っているのは、それぞれのヘッドラインの前にソースを追加することだ。例えば私の猫の写真には「Flickrより:私の猫」のように。しかし、長いことそれぞれのモジュールと格闘した結果、諦めた――それは簡単なことではなかったのだ。今はまだ。(すでに複数の人が開発者フォーラムでこの件を質問している)。

 2007年2月28日、アップデート:「RegEx」モジュールでこれが可能になった!

 今回作ったパイプは、ほんの表面をなでただけとも言える、とてもシンプルな見本だ。ヘッドラインに文字列を追加できないとしても、ユーザーに郵便番号を入力させて市と州に変換したりフィードの内容に基づいてFlickr内で動的に検索したり、それを写真とマッチさせたりできるのだ。Pipesはパワフルだし、今後も成長するだろう。問題点は時間がたてば徐々に改良されるだろう。

 もっとPipesのTipsやコツが知りたければ、「O'Reilly Radar」の最近の記事(英文)を読むといい。

 疑問は解けた? みんなとシェアしたい良いパイプができた? コメント欄にどうぞ。

本稿筆者ジーナ・トラパーニはPipes開発者たちにハートのキャンディーをあげたいくらい感謝している。Lifehacker上で毎週水曜にGeek to Liveコラム(RSS)を連載中。

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この記事は、Lifehackerの発行元である米Gawker Mediaの許可を得て、アイティメディア株式会社が翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。

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