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» 2007年09月06日 20時03分 UPDATE

仕事耕具:個人にシフトする手帳──ほぼ日は「無料サンプル」も

2008年版が発売されたばかりの「ほぼ日手帳」。東京糸井重里事務所によれば、2007年版の売り上げは23万冊。前年の14万冊から大きく伸ばした。2008年版のほぼ日手帳も、発売から数日たった現在のところ「売り上げは好調」だという。

[鷹木創,ITmedia]

 紙の手帳が売れている。2008年版が発売されたばかりの「ほぼ日手帳」。東京糸井重里事務所によれば、2007年版の売り上げは23万冊。前年の14万冊から大きく伸ばした。2008年版のほぼ日手帳も、発売から数日たった現在のところ「売り上げは好調」だという(9月6日の記事参照)。

 国内大手の日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)によれば、同社の「能率手帳」は、企業向けと個人向けを合わせて2006年に1300万冊を販売した。販売冊数は2004年が1150万冊、2005年が1200万冊と3年続けて増加している。

 2006年の1300万冊のうち、実は個人向けの販売数は700万冊。半分以上は個人向けというわけだ。JMAMでは、そもそも手帳は企業が調達し、社員に配布したり、取引先に配っていた“文化”があった。しかしバブル崩壊以降の1990年代から、企業に経費削減の波が押し寄せ、手帳を配る“文化”は衰退したという。

ほぼ日手帳のチャレンジ──無料サンプル配布

hobo01.jpg 「ほぼ日手帳2008年」の無料サンプル版

 手帳を支給する会社が少なくなったこともあり、それまで手帳マニアなどにとどまっていた個人向けの手帳市場が活発化。裁量労働制などに象徴される、いわゆるホワイトカラーの台頭もあって、仕事とプライベートを分けない公用・私用兼用の手帳が売れるようになった。仕事だけでなくプライベートも含めた1日の予定を書き込めるよう、24時間の時間軸を採用しているほぼ日手帳は、“兼用手帳”の典型的な製品だろう。

 そのほぼ日手帳が、2008年版で新しい販売方法にチャレンジしている。別途配送手数料(全国一律630円)は必要だが、サンプル版を無料配布する──という方法だ。サンプル版では、通常版には収録されていない2007年11月分を通常通り1日1ページで収録した。受付はWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」上からのみ。通常版が販売されているロフトでは取り扱いがないという。

 「手帳は使ってみなければその良さが分からない。サンプル版でも通常版同様、月の満ち欠けや旧暦の表示、ToDoリストのチェックボックス、日々の言葉などを収録した。1人10冊まで申し込めるので、既存の利用者であっても周囲に勧めてみてほしい」(東京糸井重里事務所)

JMAMは活用に重点──サンプル配布には懐疑的

 「リフィルなどのサンプルを配布する可能性はある」と製品を限定した場合には理解を示しつつも、とじ手帳自体のサンプル配布に懐疑的なのはJMAMである。「そもそもJMAMは人材育成のために手帳を活用することを提唱している。サンプルのような一時的な利用方法だと、連続性が保てない。後で見返して反省することも難しくなるのではないか」

 実際に手にすることで製品のよさを知ってもらおうと考えるほぼ日。一方、活用方法こそが手帳の醍醐味であると主張するJMAM。対照的だが、どちらも納得できる考え方だ。いずれにせよ、これから年末にかけて2008年1月始まりの手帳が本格的に店頭に並びだす。今度はどの手帳にしよう──悩ましい季節が今年も始まった。

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