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» 2008年02月21日 17時19分 UPDATE

文具王の「B-Hacks!」:ホワイトデーのお返しにとっておきの“携帯できるアレ”

プレゼントというのは好意の現れなわけで、本来贈るのも受け取るのも楽しいはずだが、これがなかなか悩ましくも難しい。それも大本命以外のプレゼントが意外に難しかったりする。高価すぎると不審がられたり気を遣われたりするし、かといって安っぽい物もどうかと思う――。

[高畑正幸,ITmedia]

 ホワイトデーも近いので、プレゼントにちょうど良いアイテムを提案したい。

 プレゼントというのは好意の現れなわけで、本来贈るのも受け取るのも楽しいはずだが、これがなかなか悩ましくも難しい。それも大本命以外のプレゼントが意外に難しかったりする。高価すぎると不審がられたり気を遣われたりするし、かといって安っぽい物もどうかと思う。趣味性が高いと当たり外れが激しいし、かさばる物も嫌がられる可能性が高い……。

 プレゼントとしては、気を遣わせない程度の適度な価格帯で、もらって困らないもので、多少の驚きがあるものがいい。消費されるか実際に使用されるのがベストだ(この「実際に使用」というのは重要で、例えばマグカップは実用的な製品だが、ほぼ間違いなくすでに持っているので、プレゼントが使われる確率はそう高くない。しかし心理的に捨てにくいので、もらった方はスッキリしない)。

「バレンタインデーにチョコレート」は絶妙な設定だが……

 そう考えると、バレンタインデーにチョコレートというのは、その条件を満たしやすい絶妙の設定だったのだと分かる。1000円以下の価格帯でも十分に選択肢があり、嫌いな人がかなり少ない。基本的には消費されるので、邪魔になることもなく、賞味期限も比較的長い。ケーキやクッキーなどにも利用でき、アレンジの幅が極端に広い(型に流せばどんなカタチでも作れる造形素材でもある)など、愛の告白でなくとも、親愛の印や日ごろのお礼などにも十分対応できるちょうど良い設定なのだ。だからこそ、これほどまでにバレンタインデーという行事が普及したのだと思う。これが「プラチナを贈る日」だったり、「桃」を贈る日だったりしたら、きっと盛り上がらなかっただろう。

 しかし、ホワイトデーは微妙だ。これはもう、「バレンタインデーでチョコもらったんたんだから、当然お礼しなきゃね」という義務的状況からスタートしているのからして良くない。しかもアメだったりマシュマロだったり、ホワイトチョコだったり、クッキーだったり、いまひとつレギュレーションがハッキリしないし(みんなが遊ぶには絶妙のルールが必要なのだ)、どれもチョコレートほどの支持率や懐の深さがない。マシュマロなんて、もらってほんとに嬉しいのか? と疑問に思ってしまう。そもそもチョコレートに勝るプレゼント食材というのがすでに難しいのだ。その上で個性やセンスを発揮するなんて筆者には絶望的に思える。

 ということで、筆者の場合は食品はとっとと諦めて、やはり得意な文具雑貨系にするのである。そんな本命ってわけでもないけど箱入りのチョコもらっちゃったし、という場合のお返しプレゼントとして絶妙な製品の1つが今回のプチネームである。

プチネームがプレゼントのお返しに絶妙な理由

 プチネームは簡単に言うと、「シヤチハタ印」と呼ばれることも多い最普及型の浸透印「Xスタンパー ネーム9」をそのまま半分の長さに縮めてストラップを付けたものだ。プチとはいえ、本体の直径はネーム9とほぼ同じ。長さを約半分に切り詰めたデザインは、小さいながらも一目見て明らかにあの「シヤチハタ」の系譜だと誰にでも分かる。

st_pn01.jpg 左がプチネーム、右がネーム9。プチネームの納期だが、早い店なら注文後1週間程度で入手可能だ
製品 サイズ(直径×高さ) 印面(直径) 重さ 価格
プチネーム 18.6×37.3ミリ 9ミリ 6グラム 1155円〜
(メールオーダーは1365円)
ネーム9 18.8×68.3ミリ 9.5ミリ 14.2グラム 1522円〜

 小さいながらもネーム9と同じくスタンプ台不要の浸透印(本体が短いため、インクは後ろから補充するタイプではなく、印面に直接インクを垂らして染み込ませる方式)で、スタンプされる印章のサイズもほぼ同じ。キャップは勝手に抜けないよう、ひねってロックする方式だ。捺印の際に使用しやすいように、ストラップはキャップ側についている。細かい使い勝手を言えば当然ネーム9の方が良くできているが、充分実用品と言えるだろう。

 ハンコを頻繁に使用する特定の事務や運送などの人でなければ、業務でも充分使用できるレベルである。特に外回り営業系なら重宝すること間違いなしだ。あえて小径にしないこのデフォルメは大正解だと思う。手抜きを感じないカチッとした設計で、実用品としての機能性をきちんと備えていることが、浸透印の代名詞とも言える「シヤチハタ」ブランドの誠実な魅力をきちんと表現している。これ、プレゼント以前に超便利アイテムなので、筆者自身、自分のケータイにも付けている。なにかと重宝しているが、これがプレゼントに抜群のアイテムなのだ。

 まず、価格が手ごろ。定価でも1155円。1000円を切る店も探せばある。気楽に贈れるなかなかいいセンだ。かなり実用的なのに、ダブる確率が低く、意外性があって小さいから邪魔にならない。そして話題性が高い! ほら、絶妙のポジションにある。センスがよいと判断されるかどうかは保証できないが、便利で上品な作りだから嫌われる可能性は少ない。

st_pn02.jpg 色は4色から選べるが、やはりオリジナルあってのパロディ。ここは黒で通すべきか。それともホワイトデーだから白にするべきか――

 注文生産だから、ちょっとだけ時間がかかるので注意が必要だが、そこがさらにミソだ。これなら、当日そのへんで買ってきたようなものではなく、ちゃんと前もって準備しておいたことが必然的に伝わる。しかも明らかにその人専用に用意したもの。このあたりもプレゼントとして安価な割にポイントの高いところだ。

 ホワイトデー以外にも特に誕生日などには効果的である。これらの条件に加え、誕生日を覚えていて、前もって準備していたという証明なのだ。もらって悪い気はしないだろう。あえて補足するなら、基本的に実用品のため、パッケージは簡素な紙箱で届く。プレゼント的にはなにかしらのラッピングが必要なことは頭に入れておこう。

 このアイテムはもちろん1人の相手に対して1度しか使えないが、プレゼントの選択肢として覚えておいて損はない。筆者は何かお世話になったお礼などにしばしばこのプチネームを使うが、今のところ、100%喜ばれている確信がある。早い店なら注文後1週間程度で入手可能だ。今ならまだホワイトデーに間に合うが、いかがだろう?

著者紹介 高畑正幸(たかばたけ・まさゆき)

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 1974年、香川県生まれ。図画工作と理科が得意な小学生を20年続けて今に至る。TVチャンピオン「全国文房具通選手権」で3連覇中の文具王。現在は文具メーカーに勤務、文房具の企画開発を行っている。2006年「究極の文房具カタログ」上梓。文具サイト「TOWER-STATIONERY」を主催。


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