Operaの便利な使い方、中の人に聞きました(2/2 ページ)

» 2008年04月09日 21時43分 公開
[鷹木創,ITmedia]
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Operaはどこにいくのか

「僕が入社した7年前には確かに、レイアウト崩れや2バイト文字も文字化けが起きてました。でも今では大半が解消されているはずです」と冨田氏

 実は筆者もOperaを使っていたことがあった。Netscapeユーザーだった筆者がOperaに触れたのは2000年ごろだっただろうか。快適なブラウジングやマウスジェスチャーなどに喜んだものだ。しかし、使い続けることはなかった。というのも、当時よく見ていたWebサイトのいくつかで表示が崩れたからだ。

 「僕が入社した7年前には確かに、レイアウト崩れや2バイト文字も文字化けが起きてました。でも今では大半が解消されているはずです」と冨田氏。PC向けWebブラウザでは苦戦が続いているが、誤解もある。いまだに「Operaって有料なんでしょ?」と言われることだ。確かに有料版とバナーが表示される無料版を提供していた時代もあったし、国内ではライブドアがパッケージを販売していたこともあった。その後、2005年には無料化を果たし、地道ながら世界的なシェアは伸ばしている。ロシアでのシェアは15%近いという。

 また、携帯電話向けでは世界各国の120機種に採用されており、任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」にも搭載された。携帯電話やゲーム機などに組み込むブラウザとしてはトップブランドだ。

 PC向けで圧倒的なシェアを誇るIEだが、スマートフォン/携帯電話の世界では事情が異なる。Windows Mobile版のPocket IEは、それほど存在感があるわけではない。例えば、ウィルコムのW-ZERO3ではIEではなくOperaがデフォルトのブラウザなのだ。PC向けで徐々にシェアを伸ばしつつあるFirefoxだが、携帯電話バージョンはまだ製品化されていない。

 「OperaはOSや製品を選びません。クロスプラットフォームなのです。国内の携帯電話では利用できませんが、Opera 9.50では『Opera mini』というJavaアプリのブラウザを携帯電話にインストールすることで、PCと携帯電話でブックマークの共有も可能です」(冨田氏)。また、組み込み向けという意味では、オープンソースで常にアップデートできることより、クローズドな環境でしっかり作り込むほうが向いているという。「携帯電話やゲーム機は、後からアップグレードすることが難しいですから」

 Opera Softwareの売上も、コンシューマPC向けよりもBtoBで提供する組み込み向けのほうが3対7の割合で多いという。ただし、開発プラットフォームのメインはあくまでPC向け。「高性能なPC環境で培った技術を、組み込み向けのOperaにフィードバックしています」。

JavaScriptの実装はWeb標準に準拠

 これまでOperaの弱点と言われていたJavaScriptの互換性。「昔は文字化けが問題だったのですが、今はアプリケーションが動作しないことが問題になります。ですが──」と自信ありげな冨田氏。というのも先日、CSSやJavaScriptなどの実装について、Web標準への準拠度を測定するテスト「Acid3」のミニテストでOperaのリファレンスビルドが満点に達したからだ。このリファレンスビルドはWindows版「WinGogi(Generic Opera Graphical Interface) Desktop」とLinux版「LinGogi Desktop」として公開中だ。また、「JavaScriptの団体などにも協力している」という。

 確かに以前に比べて、Operaで動作するWebアプリケーションは増えてきた印象がある。とはいえ、FirefoxやIEに比べると対応アプリは少ない。FirefoxやIEのエンジンでも描画できるような機能を追加してもいいのではないか。冨田氏は「描画エンジンを変えることは、効果的かもしれない。ですが、Operaは独自エンジンで、ブラウザの“独占状態”を打破したいのです」と語った。果たしてOpera 9.50で打破できるのだろうか。Operaの挑戦は続く――。

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