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» 2008年06月11日 08時00分 公開

アイデア創発の素振り:大量のインプットで自然に商品アイデアを発想する4つの方法 (1/2)

商品アイデアを発想する際に「既存の情報を大量に使って自然と着想を引き出す」方法を紹介する。

[石井力重,ITmedia]

 エクスカーションSCAMPERTRIZなどなど、発想法をいろいろ試してもしてもアイデアが浮かばない、そんな時がある。そんな場合に試してほしいシンプルでパワフルな方法がある。「既存の情報を大量に使って自然と着想を引き出す」方法を紹介しよう。

その1:画像検索

 普段何気なく使っているGoogleのイメージ検索は、発想のツールとして見た場合、非常に楽しい右脳的ツールとして使える。

 ボールペンのアイデアを出しているならば、「ボールペン」といれてイメージ検索をする。これだけで世界中のボールペンの画像が大量に出てくる。そのボールペン画像をものすごい速さで、ざあーっと何十ページも眺めていく。握りの太いもの、細いもの、高級なもの、なかにはペン先が電動でクルクルと小さな円を描くおもちゃのペンまで、さまざまだ。既存商品を大量に見ていくことは、着想を得るのにいい方法である。そのままそっくりの真似はできないが、10ページも見ていくと、必ずインスピレーションがわく。そして何より、文字情報より数段楽しく、瞬時に得る情報量が多い。

 筆者はもっぱらGoogleを使っているが、Yahoo!JAPANgooの画像検索でもいい。Yahoo!JAPANのスライドショーなどは便利で、後で見直したい画像の「取り置き」もできる――と、細かい機能の説明はひとまずやめて、さっそく使ってみよう。

「ペン先が電動でクルクルと小さな円を描くおもちゃのペン」で素振りしてみた

 「ボールペン」で画像検索しながら考えた。ペン先に電動の仕組みを入れる、か……。そうだ、ペン先近くに、セグウェイのような小型のタイヤとジャイロを組み込んで、それをラジコンでコントロールする「ラジコン・セグウェイ・ペン」ていうのはどうだろう。人間の腕の振り幅を超えるような大き絵を描く時には、面白いかもしれない。もし精度が高ければ、画像データに従って自動で走り回って大きな絵を書けるかもしれない。

 精度が低いなら、それはそれで予想外の線が描けて、人間としてはありえない筆運びがウケて、ラジコンペン・アートという分野ができるかもしれない。


その2:ランダムな3単語を組み合わる

 若かりし頃の孫正義氏(ソフトバンク社長)は、起業当時1年間で250ものアイデアを出したといわれている(参考文献『ベンチャー企業経営論』)。この中で登場するのが、単語を書いた大量のカード。ランダムに3枚ひいて強引に結びつけて商品を考える。これを毎日やってみよう。

 写真は、筆者が手作りした単語カード。目をつぶって箱から3枚引いて並べる。エッジの効いたとんがった単語と一般的なオーソドックスな単語の両方を入れると発想が面白くなる。

 作ってみて分かったことだが、いい単語カードを作るために面白いキーワードを世の中から探す作業だけでも、結構なインプット効果がある。なお、ITで同様のことを自作する場合は、単語データベースの質(オーソドックスな単語、潜在可能性を感じさせるとんがった単語、合計で500個以上を持っていること)と、インタフェースの質(シンプルな操作感と、3つの単語へ自然に視線が吸い寄せられるようなデザイン)がポイントだと思われる。

「省エネ×鉄道×展示場」をなんとか結びつけて素振りしてみた

 そうだ、有名な展示会は全国を回る。会場移動のたびに、ばらす手間やトレーラーでの輸送はコストや環境負荷が大きいかも。じゃあ、展示会場がそのまま列車になった「展示会専用列車」というアイデアはどうかな。

 会場をばらさないで運べるし、駅のある地域にならどこへでも出張展示できるかも。大抵の街では居住地と駅の間にはバス運行が充実しているから、車に乗らない人にも展示会に来てもらいやすい。従来の中央集中型とは違った展示会の客層の可能性が開けるかも。

 問題は駅の運用が複雑になること。このまま人口減少が進んで駅の有効利用時間が大幅に下がってくると実現可能性も出てくるかな。


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