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» 2008年06月27日 13時00分 UPDATE

シゴトハック研究所:シゴトハックを仕事に役立てるための3つの視点【解決編】

シゴトハックを自分の仕事に役立てるためには、3つの視点が重要です。今回は振り返りを兼ねて、シゴトハックがうまく行くとき、うまく行かないときがどんなときか見てみましょう。

[大橋悦夫,ITmedia]

今回の課題

シゴトハックを仕事に役立てるには?

コツ:まず、自分の認識を改める


 Biz.ID創刊時より2年間にわたり、前回までで合計198本の記事を通して99個の「シゴトハック」をご紹介してきたシゴトハック研究所ですが、3年目の区切りを迎えるにあたって一度レビューを行うことにします。

 具体的な進め方は、次の2つの問いを立てて、これに答えることです。

  1. シゴトハックは本当に仕事の役に立っているか?(いま)
  2. シゴトハックを仕事の役に立てるにはどうすればいいか?(これから)

 この2つの問いを考える上での補助として、今回は次の3つの視点をご紹介します。

  1. やり方は合っているか?
  2. 認識は合っているか?
  3. ロールモデルはいるか?

1 やり方は合っているか?

 シゴトハックの多くは方法論です。一定範囲の状況において、決められた手順に沿って行動を起こせば、期待する成果を高い確率で手にできることを目指しています。とはいえ、想定外の状況下にあったり、手順を飛ばしたり間違えたりすれば、期待する成果にはたどりつけません。

 特に、やり方は合っていても、自分が置かれている状況が方法論の規定する状況下にはない、すなわち状況判断を誤るケースには注意が必要です。

 例えば、先日ご紹介した先送りで仕事の効率を上げるというシゴトハックは、文字通り「先送りをすることによって、仕事の効率を上げる」という効果を狙ったものでしたが、本文でも書いた通り、状況を読み違えれば単なる問題の先送りに終わってしまいます。

2 認識は合っているか?

 シゴトハックに限らず、あらゆる物事はとらえ方次第でその見え方が変わります。見え方、すなわち認識が変われば、そこから引き出される行動にも変化が及びます。

 例えば、同じ言葉で書かれていても、否定的な側面から見た時と、肯定的な側面から見た時とでは解釈も異なってきます。「どうせダメだろう」というスタンスの人と「どうしたらできるだろうか」というスタンスの人とでは、同じ言葉を受け取っても、その後の行動には違いが現れるでしょう。

 「どうせダメだろう」というスタンスの人は、「できない」ところを起点に行動を起こします。ちょうど、枯れ井戸の底にいて、上から伸びてきたロープをよじ登っていくイメージです。

 とはいえ、途中であきらめたら(=ロープが切れたり、手を離したりしたら)再び井戸の底まで落とされるという恐怖がありますから、なかなか行動を起こせません。仮に登り始めたとしても、登れば登るほど、井戸の底から離れていきますから、落ちた時のダメージが増すことになります。

 一方「どうしたらできるだろうか」というスタンスの人は「できる」ところから逆算して行動を起こします。この人がいるのは銭湯の煙突のてっぺんです。そこからどのようにして地上に降りるかに腐心します。

 井戸の底とは対照的に、ひたすら降りていくだけですから仮に手を滑らせて地上に落ちたとしても、ケガはするかも知れませんが、地上に降りるという目的は果たすことができます。もちろん、ケガはしたくありませんから、どうにかして、慎重かつ確実に煙突の脇を伝って下に降りようとするでしょう。降りた分だけ、ケガをする可能性が下がりますから、少しでも降りる距離を稼ごうと、積極的に行動を起こすはずです。

 言うまでもなく、「煙突のてっぺん」にいるつもりで行動を起こす方がいいのですが、ポイントは「行動を起こせば、起こしただけの見返りは得られる」と考えることです。たった1センチであれ、降りればその分だけ地上までの距離が縮むのです。すなわち、求める成果に一歩近づけるわけです。

3 ロールモデルはいるか?

 やり方も認識も正しい。にもかかわらずうまくいかないとしたら、最後の視点であるロールモデルの欠如が考えられます。

 シゴトハックのレパートリーには、やればすぐに成果となって現れる「テクニック」に加えて、一定期間のトレーニングを通して、少しずつ成果が現れてくる「習慣」もあります。「テクニック」はその場で成果が現れる、すなわち即効性があるため、特に工夫は要りませんが、問題は「習慣」です。

 方法論通りに間違いなく実践できているとしても、具体的な手応えが薄いために、周りにそれを認めてくれる人や、分かってくれる人がいなければ、「本当にこれで大丈夫なのだろうか?」という不安にさいなまれるでしょう。

 このようなシーンで助けになるのがロールモデルの存在です。自分よりもはるかに先を行く人であっても、自分がいまやっていることと同じことを積み重ねていまに至ったのだ、ということがわかれば、いまやっていることに自信を持てるはずです。

 ロールモデルを得ることによって、自信を持って「いま」を踏みしめながら歩き続けることができるようになるはずです。

筆者:大橋悦夫

1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタリハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』、近著に『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』がある。


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