「ノートにカバー」の秋――機能性タイプが各社から仕事耕具

「気に入った表紙のノートを買う」ならカバーは不要だ。重くなるし、かさばりもする。だが、カバーでノートが使いやすくなるとしたら話は別。実はこの秋、機能性を売りにしたカバーノートが相次いでいるのだ。

» 2008年10月17日 19時42分 公開
[鷹木創,ITmedia]
Y編集長のノート。いずれもお気に入りの表紙だという

 「ノートにカバー付けるなんて信じられない」――と言ったのはBusiness Media 誠のY編集長。というのも「気に入った表紙のノートを買う」からだ。確かに気に入った表紙であれば、特にカバーを付けなくてもいいだろう。カバーの分だけ重くなるし、かさばってくる。

 とはいえ、カバーを付けることでノートが使いやすくなるとしたら話は別。実はこの秋、機能性を売りにしたカバーノートが相次いで発表されているのだ。

2冊同時に使える「システミック」

 「ノートのカバーには高級タイプと機能性タイプの2種類があるんです」というのは、2冊のノートをまとめられるカバーノート「SYSTEMIC(システミック)」を発表したコクヨだ。Y編集長が指しているカバーが、書籍などのブックカバーと同じ高級タイプのノートカバーだとすると、システミックは機能性を重視したタイプ――というわけである。

 コクヨのシステミックは、2冊のノートをまとめられるところがポイントだ。用途別の業務用ノートを2冊同時に使っているというビジネスパーソンが多かったことがそもそもの開発理由である。スケジュール帳やアイデアノートなどを使い分けている人にぴったりだ。

 「手書きが見直されていて、ノートにこだわる人が増えてきました。もちろんカバーを付けることで見た目も変わりますが、仕事の効率化という観点も大事なのです」(コクヨ)。ブラックとブラウンのツートンカラーは、落ち着いた雰囲気。ビジネスパーソン向けにぴったりだ。

システミック
サイズ ページ枚数 価格(ノート込み)
セミB5 40枚 1575円
A5 40枚 1365円
A6 48枚 1155円

9種類のノートと3種類のファイルを組み合わせる「インコマ」

インコマ。上からカバー(5種類)、ノート(9種類)、クリアファイル(3種類)

 コクヨ以外では、10月23日に発売するナカバヤシ「インコマ」も機能性が売り。こちらは専用に用意された9種類のノートと3種類のクリアファイルを組み合わせて利用する。ノートとクリアファイル2冊をまとめられるタイプと、3冊をまとめられるタイプの2種類を用意した。

 サイズはA5判で、ナカバヤシ製カバーノートとしては初めてのサイズ。「持ち歩きしやすいA5サイズで、自分なりの使いやすさを追求してほしい」(ナカバヤシ)。20代の学生から30代のビジネスパーソンがターゲットで、ポップなカラーリングなのも若者向けだからかもしれない。

 なお、インコマとは、インコとコマを組み合わせた造語。「種類の多い鳥であるインコと、世界共通の遊びであるコマを組み合わせました」という。いろいろな組み合わせができて、親しみやすい――そんな商品名なのである。

インコマ
種類 価格
ノート(20枚) 221円
クリアファイル 263円
2冊用ノートカバー 662円
3冊用ノートカバー 840円

お店では“買えない”「ノートマム」

 日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)でもカバーノート「NOTEMAM(ノートマム)」を開発した。開発したといっても実際に店頭に出回るものではない。ノートマムは、企業向けに受注生産するタイプなのだ。

 専用のノート1冊を収容し、機能性カバーノートとしてはシンプル。ペンホルダーや切り込み式のしおり、メモや付せん紙をしまえるファスナーポケットを備えた。

 価格は未定だが2000〜3000円になる見込み。サイズはB5判とA5判の2種類で、こちらはどちらかと言えば落ち着いた配色となっている。

独自の非塩ビ素材「エコニア」を採用。スエードのような手触り
中には専用のノートが。ペンホルダーやしおりも付いている。ノートの最後の方にはファスナーポケットも


 「一般的なノートを持ち歩くのは何となくカッコ悪い気がしました」とはノートマムを開発したJMAMの弁。機能性を売りにしたカバーの原点も、もしかしたら見栄えなのかもしれない。そんなわけで、Y編集長のようにノートにカバー付けるなんて信じられないという人も、意外と気に入るかも――。一度試してみてはいかがだろうか。

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