「このまま変われなかったら……」みじめな未来をイメージ「チェンジ」するための3ステップ(1/2 ページ)

新年です。「今年こそ○○するぞ!」などと、去年やり残したことを新年の抱負にした人もいるでしょう。「今日はいいや。明日から」を繰り返し、今年も結局やらずじまい――としないため、自分をリニューアルしてみませんか?

» 2009年01月05日 12時00分 公開
[平本あきお(構成:房野麻子),ITmedia]

 どんな人でも、なにかしら「変えたい」ことがあるでしょう。しかし、分かっていても変えられないのが世の常。今回は、心機一転、チェンジするための方法を伝授します。

「このままでいい」より「変わりたい」の方が成長する

 例えば「ダイエットしたい」「禁煙/禁酒したい」「物が散らかっていて雑然としてるから、きれいに変えたい」「仕事でワンランクアップしたい」「資格を取りたい」「職場の空気を変えたい」「上司/部下との関係を変えたい」「先延ばし状態を変えたい」「働き方を変えたい」「ビジネスに没頭しすぎているのを変えたい」「家族との時間をもう少し取れるようにしたい」「パートナーがいない状態を変えたい」「パートナー自体を変えたい」など、どんな人でも変えたいことがあると思います。

 変えたいという気持ちがあるのは健全なことで、それが成長への意欲につながります。逆に、このままでいいという人は、成長が止まってしまいます。ただ、なかなか変えられないのも事実ですね。変えられないことについて、落ち込んだり、自分や周りの人を責めたり、仕方がないとあきらめてしまったりするのではなくて、チェンジを起こす3ステップを踏んで、その状態を変えてみませんか。

ステップ1:変われないままなら――悲惨さ、みじめさを思い描く

 まず、自分が変えたいと思っていることを明確にしてください。「ダイエット」「運動」「お酒の誘いを断ってプライベートの時間を確保したい」「職場の人間関係をもっと良好にしたい」「自信をつけたい」といったケースを例にして話を進めていきます。

 変えるための具体的な手段に入る前に大事なのが、「どうして変えなくてはダメなのか」という理由です。それも「そろそろメタボになりそうだから」とか「仕事の能率が上がらないから」というような、漠然と頭で考えているレベルではダメです。このままチェンジせずにいることが、どれだけつらいか、きついか、苦しいかを、身体や感情レベルで気づいてほしい。また、変わることで、どんなにいいこと、楽しいこと、充実が待っているかも気づいてほしいのです。

 そのために、まず過去で、「これを変えたい」と思いながらも変えられなかったがために、失敗した、つらかったというエピソードをありありと思い浮かべます。例えばダイエットだったら、水着姿になった時に太っていて恥ずかしかったとか、同年代の女性と一緒にいて明らかに太っていると見られていた、などです。ある女性雑誌に、パートナーから「キミのお腹にはハンドルがあるね」と言われた女性の話がありました。三段腹のお腹に取っ手のように持てる部分があると彼に言われて、これは痩せなきゃダメだと思ったそうですが、そんな辛いエピソードを思い出してください。

失敗エピソードを思い出す

平本 過去に、夜、付き合いで飲んでしまったがためにキツかった、ということがありますか?

Biz.ID豊島(以下、豊島) 「この仕事を絶対に終わらせよう」と思っていたにも関わらず、飲みに誘われて、断れない雰囲気だったので行ってしまったことがあります。でも、飲んでいる間もやらなきゃいけなかったことに意識が向いてしまって、飲み会も楽しめず中途半端になってしまいました。終電に揺られながら「なんで今日、行っちゃったのかな」と切ない気持ちになり、「明日こそは絶対にやろう」と思って帰途に着くんです。そして2時間早めに起きて朝にやる決心をしたのに、結局2時間早いどころかいつもの起床時間にすら起きられなくて散々、という感じです。私の場合、こういったことの繰り返しで、小さいことが積み重なって「いつまでにこれをしよう」「今年はこれをやり遂げよう」という目標が後手後手になってしまいます。ホントにダメ人間です(笑)。

平本 いやいや、そんなことはありませんよ(笑)。原さんは自信がないために失敗したことがありますか?

スタッフ原(以下、原) 僕がメインでプレゼンをする機会があったんですが、目の前に30人ほどの全く知らない人がズラリといて、自信がなく発表したために大ブーイングを受けてしまったという経験があります。本当に嫌な雰囲気でした。

平本 職場の人間関係が良くないから嫌だった、というのは?

豊島 人間関係がよくない、というより、距離が遠い、という感じです。もう少し距離が縮まれば、ちょっとしたお願いなんかも互いにしやすいのにな、と思うんです。

平本 お願いができなくて失敗したと。

豊島 普段ちょっとした頼みごとができなかったり、断るべき場面で断れないために負荷がかかって、最終的にパンクしてかえって迷惑をかけた、という苦い経験はあります


 「運動」だったら、運動を始めよう、始めようと思いながら、結局始められず、飲みに行ったり夜食を食べすぎたりして逆に身体が重くなり、重くなると運動がますます億劫(おっくう)になり、疲れやすくなり、仕事の能率も落ちて――ということがあるかもしれません。

 そのうち体重計に乗るのが嫌になってきて、ベルトの穴が変わり、洋服はワンサイズ大きめを買い始め、そういう自分がますます惨めに感じられる。それで余計むしゃくしゃして、また食べてしまう。そして、運動しないとまた落ち込んで、さらに食べてしまう。

 「スポーツ選手でもないんだから、そんなに気を使うことないよ。とりあえず仕事をやって、年収が地道にアップすればいいや。その金で、うまいものを食べてストレス発散すればいいや」と言い聞かせる。

 タバコをプカプカ吸いながら、タバコを買えるだけの収入を上げればいいんだからと自分をなだめ、でも落ち込んで、また食べて、タバコを吸って、懺悔(ざんげ)をして、落ち込んで、タバコを吸って、食べて……そして意識的に健康に目を向けないようにして、でもそのうち喫煙室に行くのも面倒になってきて、そんな自分をみてますます惨めになる。そして、健康診断で悪い数値が出て落ち込んでしまう――と、まさしく負のスパイラルです。

 このような具体的なエピソードを思い出してください。

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