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» 2012年09月19日 10時00分 UPDATE

文具書評:辛酸なめ子も使ってる! ISOT文具大賞「EDIT」初の公式本 (1/2)

ISOT 2012で文具大賞に選ばれたマークスの手帳「EDIT」に、専用ガイドブックが登場した。使い方の提案はもちろん、EDITがどのように作られ、どんな価値観の人々に使われているのかが分かる。いわば手帳のプロフィールのような一冊だ。

[舘神龍彦,Business Media 誠]

 ISOTでも文具大賞を受賞するなど、人気の手帳「EDIT」。1日1ページの構成とB6のサイズや豊富なカラーバリエーションに人気が集まっている。そのEDIT初の専用ガイドブックが登場した。『EDIT DAILY PLANNER〜毎日をクリエイティブにする「1日1ページ」手帳術〜』がそれだ。

手帳にはガイドブックがつきもの

 手帳には決まった使い方がない。だからいくらでも工夫ができる。そして「こんな風に使うと便利ですよ、うまくいきますよ」というノウハウの集大成が“手帳術”と呼ばれるものだ。

 手帳術はもともと手帳とは別に存在していたが、ここ数年は、特定の手帳に専用のガイドブックが存在するようになった。特徴のある手帳を使う際に参考になる専用書籍だ。一例を挙げると、あの「超」整理手帳も、かつてはガイドとなる書籍との一体パッケージで販売していた。また「夢手帳☆クマガイ式」は、ベストセラー書籍『一冊の手帳で夢は必ずかなう』(熊谷正寿著、かんき出版)から生まれた。いわばガイドブックが先に出た例だ。“成功するための手帳”という目的も、今から考えるとやや特殊だが、刊行時点では流行のコンセプトだった。

 手帳はユーザーの工夫で予定管理にも日記帳にも使える。だから、ある程度の使い方ガイドを用意した方が、とくにビギナーにはわかりやすい。最近の各種手帳用ガイドブックは、手帳メーカーがそのことを自覚し、手帳を使いたいけれどどうすればいいか分からないという層を、商品へと誘導する、マーケティングツール的な役割も兼ねて使い方の例を出しているということだ。

EDITの魅力とバックグラウンドを見せる

st_ed01.jpg 佐野研二郎氏の記入例。余白に美意識が見える

 そういう意味では本書は、EDITという手帳のオーソドックスなガイドブックになっている。もし既存の手帳術本と違う点があるとしたら、それは、一般ユーザーというよりは、手帳自体の作り手やそこに近い層のユーザーが事例として数多く出てくるところだろうか。

 冒頭に登場するのは、EDITのプロモーションクリエイティブを担当する佐野研二郎氏。14〜15ページの見開きにあるように、ざっくりとしたイラストが予定の横にあしらわれた記入例の大胆さは、いわゆる手帳好きのそれとはかなり趣が異なる。

 カバーデザイナーを大きく紹介しているページもある。その1人であるMOTHRE HOUSEの山口絵里子氏が登場するページでは、カバーとともに、単なる援助ではなく労働を通じた自立を促す活動というMOTHER HOUSEの活動理念とともに、現地の工場の様子を写真でリポートしている。

ユーザー事例は具体的

 ユーザー事例のページは具体的だ。まずユーザーのプロフィール写真と肩書き、簡単な仕事内容とともに紹介。そして記入ページの写真と取材記事という構成だ。

 例えば、外資系製薬会社勤務の市原洋佑氏の場合、1カ月の目標ページの記入例(36ページ)を紹介している。食のデザイナー・ホウロウキッチン氏は月間ブロックページの例が出ている。大型のクリップを活用したり、仕事の内容別にペンの色をわけたり、●や△などの記号を日々の繁閑の区別に使ったりしている。

st_ed02.jpg 1カ月の目標ページ。EDITの特徴の一つだが、記入例があると安心して使える

 これがコラムニストの辛酸なめ子氏になると、自由度はもっと上がる。電車内で観察した女子力が高すぎる小学生の詳細なスケッチが細かな説明文とともに1日ページの半分以上を埋めているほどだ(50〜51ページ)。さらにライター/漫画家の渋谷直角氏にいたっては、大型の付せんを何枚も貼り付け、欄外にスタンプや落書きをするなど奔放だ。(52〜53ページ)


st_ed03.jpgst_ed04.jpg 辛酸なめ子氏のイラスト。細かな説明が笑える(左)。渋谷直角氏の利用例。付せんをばーっと貼って使う。新鮮な感覚(右)

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