会社の良さやサービスの良さが伝わる時とは、本当にその会社を愛している人、そのサービスを愛している人が語った時です。ウェアラブルコンピュータ「Telepathy One」のイベントで出てきたキーワード“エヴァンジェリスト”について考えながら、そんなことを思ったのでした。
先日、「Telepathy One(テレパシーワン)」という近未来的なプロダクトのイベントに行ってきました。Telepathy Oneは、Google Glassのようにウェアラブルコンピュータ(身に付けて持ち歩けるコンピュータ)の技術で人とつながれるメガネ型のデバイスです。
イベントは、Telepathyの井口尊仁CEOのプレゼンから進まりました。アメリカと日本を行き来することも多い井口さん。プレゼンの内容はGDP1位の米国、3位の日本の間を行き来する中で思っていることや日本の強み、そして今やろうとしているTelepathy Oneについて――。
井口さんは、頓智ドットの設立者であり、「セカイカメラ」を世に広めた人。セカイカメラとは、スマートフォンに搭載されるカメラを通じて見える風景に、さまざまなデジタル情報を付加してあたかも現実世界を拡張しているかのように表示するAR(拡張現実)を使ったサービスです。
そして、そんな革新的なサービスを手掛ける井口さんが次に仕掛けるのが、Telepathy One。このTelepathy Oneは、ウェアラブルコンピュータとして、グーグルにGoogle Glassの競合として見られている唯一の製品です。そして、開発費もGoogle Glassよりとても低く抑えられています。
すべてがスゴイTelepathy Oneですが、製品も革新的ながらその広める手法も革新的なのです。
その手法が「エヴァンジェリスト」というやつです。
このキーワード(evangelist)を普通に英和辞書に投げ込むと、以下のようになります。
- 福音を説く人、宣教師、巡回牧師、(原始教会の)伝道者<モルモン教>教師
- 福音書の著者(Matthew、Mark、Luke、Johnのいずれか).
- (ある主義の)熱烈な支持者:改革運動者
(出典:goo辞書)
この不思議な名前の職種が、今ひそかに増えているのです。とはいえ、わたしもよく分かっておらず、BusinessItem通信の記事を引用すると、以下のような職種です。
近年、海外のIT企業において、「自社の製品やサービスについて分かりやすく説明(伝道)する人」という意味でエバンジェリストという役職が生まれ、日本でもIBMやマイクロソフトなど外資系IT企業の日本法人において、講演やセミナーでプレゼンやデモンストレーションを行う役職として存在している。
内省的に会社の“職種”として置いている場合もあれば、社外に自発的に発生する場合もあり、例えばアドビなどだと、多くのPhotoshopやIllustratorのエヴァンジェリストは存在しているのだと思います。