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» 2013年08月08日 11時00分 UPDATE

田中淳子の人間関係に効く“サプリ”:新たなビジネスチャンスを呼び込む魔法の言葉――「他に何かありますか?」 (1/2)

打ち合わせが終わったあと、付け加えるといいひと言がある。「他に何かありますか?」は、新たな仕事を呼び込む可能性を秘めた侮れない問いかけだ。

[田中淳子,Business Media 誠]

田中淳子の人間関係に効く“サプリ”:

 職場のコミュニケーションに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。「上司にこんなことを言ったら怒られるかもしれない」「部下には気をつかってしまうし」――。

 本コラムでは、職場で役立つコミュニケーション術をご紹介します。具体例を挙げながら「なるほど! こういうやり方があるのか」「これなら自分でもできるかもしれない」と感じてもらえるよう、筆者が見聞きした出来事をちりばめています。

 明日から……ではなく、いますぐに試すことができる「コミュニケーションのヒント」をご紹介しましょう。


 病院で患者の不満や不安を解消するために、会話の最後に「他に何かありませんか?」「他に私にできることはありますか?」と付け加えるとよい――。こんな医療関係のコラムを読んだことがある。

 例えば、入院患者の場合、病棟担当の看護師は、とても忙しそうに見える。だから患者としては、ちょっとしたことでナースコールするのもためらわれる。

 寝苦しいので枕や布団の位置をちょっと変えたいけれど、自分はあまり動けない。点滴の管の場所が気になるから動かしたいものの、自分ではできない。そのためだけに看護師を呼んだら迷惑かな、と気を遣ってしまい、つい我慢してしまう。しかし、こうした些細なことでも、患者という立場にあると意外に大きなストレスになるものだ。度重なると、患者自身の不安が増したり、気分が落ち込む原因になったりすることもあるだろうし、クレームにつながるケースもあるかもしれない。

 だから、看護師が検温などで定期的に病室を回る際、本来の用事(検温など)を済ませたあと、部屋を出る直前に「他に何か気になることはありますか?」と尋ねると、些細な課題をその場で解消してあげられると言うのだ。

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「他に何か気になることは?」というひと言が仕事につながる場合も

 これは、医療の現場に限ったことではないと思う。

 顧客との打ち合わせで、その日のメイン・テーマが終わり、「これとこれをこうすることで決まりましたね」「こちらは当社側の宿題ですね」などと確認したあとに、ひと言、「他に何か気にかかっていることはありますか?」「他に私どもでお手伝いできることはありますか?」といったような、「他に何か?」と気遣う質問をする。顧客は「うーん」としばらく考え、そして「あ、あります」と新しい何かを思い出すことが意外に多い。「他に何か?」と問われたら、そこから再度思考が巡るのだろう。そうやって出てきた「他の何か」が新しい仕事につながるケースもあるため、侮れないひと言だ。

 上司と部下との会話でも同じことが言える。

 部下が上司のところに報告や相談をしにいく。用件が済んだ時、上司のほうから「他に何かあるかな?」「他に困っていることはない?」「他に私が動いたほうがいいことある?」というように「他に何か?」と尋ねると、その時、「はっ!」と思い出した部下は、ここぞとばかりに相談や新しい報告などをすることもある。

 「じゃ、ついでに……。実は、A社の案件のことで懸念していることが……」などと大事な話を切り出すかもしれない。「他に何か?」と尋ねなければ出てこなかった可能性のある話題だ。

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