Geminiを搭載 Googleが新たな脅威インテリジェンス「Google Threat Intelligence」を発表セキュリティニュースアラート

Googleは新たな脅威インテリジェンスソリューション「Google Threat Intelligence」を発表した。Mandiantの知見とVirusTotalコミュニティーのサポートなどに加えて、生成AI「Gemini」の搭載によって脅威情報の検索と洞察の迅速化を実現する。

» 2024年05月09日 13時25分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 Googleは2024年5月7日(現地時間)、新たな脅威インテリジェンスソリューション「Google Threat Intelligence」を発表した。

生成AI「Gemini」で脅威インテリジェンスの課題に対処

 Google Threat Intelligenceは、Mandiantの先進的なフロントラインの専門知識やコミュニティー「VirusTotal」のサポート、Google独自のインサイトを組み合わせたもので、生成AI「Gemini」も搭載されている。

 GoogleはGoogle Threat Intelligenceについて「脅威状況の包括的な把握に向けて、データを収集して運用するために余分な時間やエネルギー、コストをかけなければならなかったというこれまでの脅威インテリジェンスの課題解決につながる」と説明した。

 セキュリティ担当者はGoogle Threat Intelligenceに搭載されたGeminiを利用することで、膨大な脅威情報のリポジトリーを自然言語で対話的に検索でき、迅速に洞察を得てシステムを脅威から保護できる。

 これに加えて、Mandiantの専門家が提供する深い洞察、Googleの膨大なユーザーやデバイスフットプリント、VirusTotalの広範なクラウドソースマルウェアデータベースなどを組み合わせることで、グローバルな脅威状況に対する高い可視性が提供される。

 Googleによると、Google Threat Intelligenceに搭載されているAIは「Gemini 1.5 Pro」で、セキュリティ専門家がマルウェアと戦うのを効果的に支援できるように統合されているという。最大100万のトークンをサポートするコンテキストウィンドウが提供されており、マルウェアのリバースエンジニアリングプロセスを簡素化できる。

 さらにデータ融合と強化の自動化を目的としたGemini主導のエンティティ抽出ツールも提供されており、Webを自動的にクロールして関連するオープンソースインテリジェンス(OSINT)を取得し、脅威レポートの分類も可能となる。

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