VMwareはWorkstation Pro 17とFusion Pro 13のライセンスモデルを変更し、個人利用は無償、商用利用は引き続きサブスクリプションプランが必要になると発表した。Workstation Player 17およびFusion Player 13の提供は終了となる。
この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。
VMwareは2024年5月14日(現地時間)、「VMware Workstation Pro 17」(以下、Workstation Pro 17)および「VMware Fusion Pro 13」(以下、Fusion Pro 13)のライセンスモデルを変更すると発表した。個人利用は無償で、商用利用にはサブスクリプションが必要となる。
今回の変更に伴い、「VMware Workstation Player 17」および「VMware Fusion Player 13」の提供は終了となる。Proバージョンの無償版と有償版の間に機能的な差はないとされている。
VMweareはこれまで、個人利用および非商用利用において無償で利用可能なデスクトップハイパーバイザーの下位製品として「VMware Workstation Player」および「VMware Fusion Player」を提供してきた。今回VMware Workstation Pro 17およびVMware Fusion Pro 13の個人利用を無償化することで、VMware Workstation Player 17およびVMware Fusion Player 13の提供は廃止される。
VMware Workstation Player 17を使っている場合、VMware Workstation Pro 17を新規にダウンロードしてインストールする必要がある。個人用のライセンスはデフォルトで付与されているため、新規インストールで利用できるようになる。なお、VMware Workstation Playerはこれまでと同様にVMware Workstation Proに同梱されるため、アプリとして継続して使うことも可能だ。
VMware Fusion Player 13を使っている場合、Fusion 13.5.2にアップデートしてライセンスキーを削除するという操作が必要だ。アップデート後にライセンスキーを削除することで個人用のProライセンスのロックが解除されるためだ。
Proに対して無償版と有償版という2つのライセンスモデルが用意されることになるが、この2つの間に機能の差はないとされている。無償版として使う場合にはユーザーインタフェースに「This product is licensed for personal use only」(本製品は個人使用のみのライセンスです)といったテキストが表示されるものの、それ以外の機能的な違いはないとされている。
現在、VMware Workstation Player 17やVMware Fusion Player 13の商用ライセンスを使っている場合、引き続き製品を使い続けられる。有効なサポート期間が終了したタイミングでProにアップグレードし、継続的なサポートおよびアップデートを受けることが推奨されている。
今回のライセンスモデル変更は、実質的に同社がデスクトップハイパーバイザーをVMware Workstation ProおよびVMware Fusion Proへと集約していくことを意味している。無償版と有償版に機能的な差を設けなかったことから、VMware製品の導入的製品として役割を担わせていく狙いがあるとみられる。
VMwareは2023年末に複数製品の販売終了や永久ライセンスからサブスクリプションプランへの移行を発表した。2024年1月には複数製品の販売終了を発表し、2月にはVMware vSphere Hypervisorの無償版(ESXi)の提供が終了している。ESXiは中小企業や個人ユーザーの採用が多く、こうしたユーザーは代替製品への移行を進めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.