言葉の壁を超えた! 「EMOJI」に世界が注目来週話題になるハナシ(3/3 ページ)

» 2015年12月28日 08時00分 公開
[藤井薫ITmedia]
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「EMOJI」は言葉の壁を超えて

 最後に「EMOJI」カルチャーに並ならぬ情熱を注いでいるのが、タコ・ベルだ。多言語文字コードのユニコードの開発を調整する、ユニコードコンソーシアムにわざわざ働きかけ、タコスの絵文字を標準化するように活動。

 その成果が実り、2015年10月にアップル社がタコスの絵文字をiOS 9.1に搭載することを決定した。本来なら、ブランドで勝手に絵文字を作ることもできたが、あえてスマホの基本システムに導入されることで、より効果的に認知度を上げることに成功した。

タコスの絵文字がスマホで使えるようになった(出典:タコ・ベル)

 このように「EMOJI」はじわじわと浸透し、直接会って対話をしなくなったと言われて久しい現代人のコミュニケーションに欠かせないアイテムになっている。デジタル文字でのやりとりでは、相手の表情やジェスチャーなどから感情を察知することはできないが、「EMOJI」がその役割を担っている。

 時に「EMOJI」は文字以上に、ユーザーの感情を代弁し共感を生んでいる。日本から誕生した「EMOJI」が言葉の壁を超えて世界で受け入られているのは、興味深い。

著者プロフィール:

藤井薫(ふじい・かおる)

 大学を卒業後、広告代理店や出版社を経てライターに。

 『POPEYE』『an・an』(マガジンハウス)や『GLAMOROUS(グラマラス)』(講談社)などで、ファッション、ビューティ、ビジネスなど幅広い記事をカバー。日本と海外を頻繁に行き来して、海外トレンドを中心に情報発信している。


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