コラム
» 2016年02月02日 06時00分 UPDATE

「ウチは特殊だ」が変革を阻む (1/2)

「他業界や他社」と「自社」の共通点に目を向けることが大切です。

[川口雅裕,INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!

著者プロフィール:

川口雅裕(かわぐち・まさひろ)

 組織人事コンサルタント (コラムニスト、老いの工学研究所 研究員、人と組織の活性化研究会・世話人)

 1988年株式会社リクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社。人事部門で組織人事・制度設計・労務管理・採用・教育研修などに携わったのち、経営企画室で広報および経営企画を担当。2003年より組織人事コンサルティング、研修、講演などの活動を行う。

京都大学教育学部卒。著書:「だから社員が育たない」(労働調査会)、「顧客満足はなぜ実現しないのか〜みつばちマッチの物語」(JDC出版)


 人事制度を構築(改定)するとか、教育研修の実施を検討している際、多くの会社で「ウチの会社は●●といった特殊な部分があるから」「この業界は〜〜という面で特別だから」といった発想になってしまいがちです。確かに、事業環境や業界の慣習、会社の歴史や経営者の思想、従業員の状況などを見れば同じ企業は2つとないわけで、制度設計においても研修をするにしても、その独自性は大切にすべきですが「ウチは、この業界は、他とは違うんだ」と思い込むことによるデメリットは小さくありません。

 「ウチは、この業界は、他とは違うんだ」という考え方は、すなわち業界特有の発想や方法から抜け出せていないことであり、同業他社との差別化が実現できない(同業他社と同じようなことを繰り返す)という結果になりがちです。また、自社にある歴史や前例にこだわる姿勢は、環境変化に適応するのに必要な変革・改革をはばんでしまいかねません。

 何のために制度を変えたり、研修をしたりするのか。単に不満を抑えたり、確認テストをしたりするくらいのことなら独自性にこだわれば良いでしょうが、競合優位性を高める、人を育てる、業績を上げるといった成果を求めるのであれば、独自性や特殊性に配慮しながら、他業界に学ぶ、他社に学ぶという発想を持たねばなりません。

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