「日本は素晴らしい」とか「日本のものづくりが世界的に評価されている」などと自画自賛する気はない。例えば、日本メーカーによる欠陥エアバッグの大規模リコールは記憶に新しいし、そうした不祥事も少なくはない。
ただMSJに話を戻すと、日本メーカーの築いてきた“実績”がMRJの評価の背景にあるということは、裏を返せば、MRJの成功がこの先の国産メーカーの世界的なビジネスに少なからず影響を与えることになるということだ。
そういう意味でも、三菱航空機にはMRJを成功させてもらいたいと願わずにはいられないのである。
山田敏弘
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版に勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でフルブライト研究員を経てフリーに。
国際情勢や社会問題、サイバー安全保障を中心に国内外で取材・執筆を行い、訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)がある。
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