全世界で3600店舗以上を展開する米国発の高級バーガーチェーン「Carl’s Jr.(カールスジュニア)」が3月4日に日本1号店をオープンする。かつて日本に進出するもわずか8年で事業撤退した“リベンジ”を果たすべく、今後10年間で全国150店舗を目指すなど鼻息は荒い。
今回のカールスジュニアの日本再進出を後押ししたのは、液化石油ガス大手のミツウロコグループホールディングス(MGHD)だ。カールスジュニアの親会社である米CKEレストランホールディングス(CKE)と国内フランチャイズパートナー契約を結び、店舗の運営は新たに設立した子会社のカールスジュニア・ジャパンが担う。
CKEによると、日本進出は2年前から具体的な検討を始めていたという。まずは現地パートナーを探す中で、ちょうど飲食事業の拡大を図っていたMGHDと意気投合、2014年12月に両社の業務提携が実現することとなった。MGHDは2013年から「タリーズコーヒー」や「しゃぶしゃぶ温野菜」など外食チェーンのフランチャイズ店舗運営に乗り出しており、今後さらに同事業を強化していく考えである。
1号店の場所は東京・秋葉原。昨今、海外飲食ブランドの日本初上陸が相次いでいるが(関連記事)、多くは渋谷・表参道・原宿エリアに出店している。同じく米国発のハンバーガーショップ「Shake Shack(シェイクシャック)」も昨年末にオープンした1号店は表参道からほど近い外苑前だ。なぜカールスジュニアは秋葉原の地を選んだのだろうか。
話を聞いたCKEの幹部は「カールスジュニアがターゲットとする若者が多く集まる場所だからだ。また、エッジを効かせたブランドイメージにもよく合う」と説明する。カールスジュニアが日本で掲げるメインターゲットは18〜35歳の男女で、国内外から数多くの顧客層が集まる秋葉原は最適だったという。また、カールスジュニアはプロモーション広告にモデルのシャーロット・マッキニーさんやパリス・ヒルトンさんなどを起用。「セクシー」「エッジ―」をキーワードに、ユニークかつ過激なブランディングを行っている。これが秋葉原という街のイメージともマッチしたようだ。
既に次の出店エリアとして、麻布十番、お台場、渋谷、六本木といった繁華街を予定している。10年後に150店舗まで拡大する道すじとして、「まずは都内でもトラフィックや人通りの多い場所に出店して、日本でのカールスジュニアのブランドイメージを確立する。その後、地方の大都市、さらにその先へと店舗を広げていきたい」と前述の幹部は意気込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング