「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」……だけど、タフであり続けることも、優しくあり続けることも、簡単ではない。
ほとんどの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。ニュースやデータからコンビニで何が起きているのかを、推理して、調査して報告します。筆者は大手コンビニの元本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?
今年の「土用の丑の日」は7月30日の土曜日。それに向けて、コンビニでも「うな重」をはじめとした季節商品の予約が始まっている。
ところがここ数年、うな重だけではない商品が出てきた。今回は、夏の季節商品を取り巻くコンビニ商戦について考えてみよう。
夏の季節商品として定番となっているのが、土用の丑の日の「うな重」だ。丑の日には香ばしく焼いたうなぎを食べたい――なんて人も多いだろう。筆者もその1人である。
「とにかくうなぎが乗っていれば、安くてもいい」というのは昔の話。おせちやクリスマスケーキ同様、コンビニの「うな重」も今では高級路線となり、年間を通して重要な催事商品となっている。
通常の弁当なら1個500円程度だが、うな重の価格は2000円前後。これは、コンビニオーナーにとっても“オイシイ商品”であることは間違いない。
ではここで、うなぎの価格推移を見てみよう。
グラフを見ると、2014年ほどではないが、今年は2015年より高めを推移している。価格が上がれば、食卓から遠のくのが常である。
コンビニ各社のうなぎ関連商品の価格を見ると、ローソンのうな重の最高価格は3280円(税込)、ファミリーマートは特上で2380円(税込)と、とてもコンビニ弁当とは思えない価格となっている。
そこでコンビニ各社は、高くてあまり売れなさそうなうな重よりも、手軽な価格設定の“ある商品”の販売に力を入れている。次のページでご紹介しよう。
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