では、今回のファミマのFC契約はどうなのだろうか? 新旧の契約内容を比較してみよう。
比較には「2FC-N」という、土地建物と内装費用を本部が負担するタイプで、開店時においてはオーナーの出資金が一番低い契約のものを対象とする。
筆者が確認したところ、目立った変更点は以下の点だ。
旧契約: 年間360万円を超えた部分を本部負担
新契約: 年間360万円未満の90%を本部負担
年間360万円というと、ひと月当たり30万円の計算になる。筆者の経験で言うと、水光熱費が月額30万円を超えるのはかなり使っている印象だ。つまり、今までは本部側の負担はほとんどなかったと言えよう。
それに対し、新契約では360万円未満の90%を負担すると明記している。本部にとっては、今までにない経費が発生するのは確実である。
旧契約では全額店舗負担となっていたが、新契約では細かく分類されているものの、水光熱費と同様、本部にとっては新たな経費の負担となる。廃棄費用を本部が出すことで、深夜時間帯の品ぞろえ改善を目的としているようだ。
これにより、店舗の経費が月額60万〜100万円軽減されることに。オーナー店長にとってはうれしい契約内容と言えるだろう。
- もう振込用紙を持って来ないで! コンビニが「収納代行」を止めたい理由
「電気・水道・ガス・電話などの利用料金はコンビニで振り込んでいる」という人も多いだろう。しかしこの「収納代行」……とにかく面倒で、コンビニオーナーだけでなく本部も「止めたい」と思っているのではないだろうか。
- どのくらいもらえるの? コンビニの収入事情
コンビニオーナーの収入はどうやって決まるのだろうか。フランチャイズ契約における計算方法は複雑で、きちんと理解している人は少ない。今回は、収入の計算方法をフランチャイズ契約の現実も交えて説明する。
- コンビニ本部の「天気予報データいじくり説」は本当か
夏が近づくと、コンビニのオーナーや店長は毎年のように頭を悩ます。というのは、季節商品である「冷やし麺」の発注は通常の弁当やおにぎりを発注するのとは少々勝手が違うからだ。今回は、冷やし麺発注の舞台裏を紹介しよう。
- 本部はやっぱり怖い……コンビニが夏に「おでん」を売るワケ
暑い夏の日にもかかわらず、コンビニでは「中華まん」や「おでん」といった“熱いモノ”が販売されている。買っている人は少ないだろうに、なぜ暑い日におでんを売っているのか。その理由は……。
- コンビニ「家主」のトラブルあるある
コンビニオーナーは、店舗の経営権はあっても自分で土地や建物所有しているわけではない。コンビニ本部と土地や建物の所有者である「家主」が賃貸借契約を結んでいることがほとんどだ。今回は、コンビニの「家主」について解説しよう。
- コンビニで「食品ロス」が絶対になくならない理由
ココイチのビーフカツ横流し問題を受け、食品廃棄に関するニュースが増えてきたように思う。毎日のように食品を廃棄しているコンビニ関係者にとっても気になるところだろう。今回は、コンビニの食品廃棄の現状とその問題点について考察したい。
- えっ、完売したらいけない? コンビニの物流がスゴくなった理由
読者のみなさんは、コンビニに商品が入る時間をご存じだろうか。多くは深夜だが、消費期限の短い弁当やおにぎりなどは1日3回に分けて納品される。実は、これにはいくつかの「思い」があったのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.