今知るべき国際情勢ニュースをピックアップし、少し斜めから分かりやすく解説。国際情勢などというと堅苦しく遠い世界の出来事という印象があるが、ますますグローバル化する世界では、外交から政治、スポーツやエンタメまでが複雑に絡み合い、日本をも巻き込んだ世界秩序を形成している。
欧州ではかつて知的な社交場を“サロン”と呼んだが、これを読めば国際ニュースを読み解くためのさまざまな側面が見えて来るサロン的なコラムを目指す。
2016年は「バーチャル・リアリティ(VR)」元年だった。
VRとは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)などのデバイスを装着するとそこに広がる3D世界を体験できるものだ。VR自体は何十年も前から存在しており決して新しいものではないが、2016年には装着可能なゴーグル型の端末が消費者向けに商品化・発売された。またゲーム機「プレイステーション4」に対応した端末(PSVR)も発売されるなど、VRはクオリティと手軽さが消費者に受け入れられるレベルに達したことで、一般的に一気に広がったと言えるだろう。
IT企業もこぞって、このテクノロジーへの投資を行っている。グーグルやアップル、アマゾンやフェイスブック、マイクロソフトにソニーなど、枚挙にいとまがない。またフェイスブックではVRのために400人以上を雇用しているという。
ただ2016年が終わる前から、欧米を中心としたIT系メディアなどでは早くも、VRの次のテクノロジーに目が向いていた。これから大きく注目されると見込まれる「複合現実(ミックスド・リアリティ=Mixed Reality=MR)」だ。2017年に広く話題になる可能性があるこのMRとはどんなテクノロジーなのか探ってみたい。
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