「プレ金」実施企業、実は2.5人に1人が「残業した」帰りづらい雰囲気など影響

» 2017年03月03日 18時51分 公開
[ITmedia]

 調査会社のインテージによると、「勤務先でプレミアムフライデーが実施・奨励された」という人は10.5%と少数だった。さらに、「実際に早く帰った」という人は3.7%で、企業の方針と実態に差がみられることが分かった。

photo プレミアムフライデーの導入状況

 職場がプレミアムフライデーを導入した人の当日の過ごし方は「早く帰るつもりがなく、早く帰らなかった」が45.8%を占めた。理由は「仕事が終わらなかった」(59.6%)、「プレミアムフライデーを特に意識していなかった」(29.3%)、「後日、仕事のしわ寄せが来る気がした」(18.1%)などの声が集まった。

 「早く帰るつもりだったが、早く帰らなかった」という人は16.3%だった。理由は、「仕事が終わらなかった」(88.4%)、「後日、仕事のしわ寄せが来る気がした」(18.1%)、「職場の周囲の人の目が気になった」(9.4%)と、プレミアムフライデーの利用意欲が高い人でも、多忙や部署の雰囲気の影響で退社が遅れる場合があることが分かった。

photo プレミアムフライデーの過ごし方

 また、プレミアムフライデーの事前調査と事後調査の結果を比較すると、肯定的な評価が41.5%から24.8%へと減少し、否定的な評価が20.4%から32.8%へと増えていた。否定派の理由は、「全ての職業・職種の人が早く帰れるわけではない」が74.2%を占め、公平性が欠けていることを指摘する声が集まった。肯定派は「早く帰れるから」が67.2%と、直接的なメリットを挙げる声が多かった。

photo 事前調査と事後調査の比較結果

 ただ、早く退社した人は次回のプレミアムフライデーの実施にも好意的な傾向が強く、インテージは「より広く浸透することが、プレミアムフライデー定着のカギとなる」とみている。

 調査は、事前調査で「プレミアムフライデーを知っている」と答えた20〜59歳の働く男女を対象に、2017年2月24日〜27日にかけてインターネット上で実施した。

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