「短い期間でいろんな人に関わる経験ができた」と振り返る糸瀬さん
短い期間で商品を完成させ、大ヒットに導けたのは、「たくさんの人に関わってもらったおかげ」。担当や部署を飛び越えた「チームの力」だという。
通常の新商品であれば、パッケージ開発や宣伝といったプロセスを順番にこなしていくことが多いが、2カ月で全てを完成させる必要があったため、同時進行を余儀なくされた。そうなると、商品がまだできていないのに、宣伝の部署と打ち合わせを始めることになる。結果、宣伝チームからも商品についてアイデアをもらうことができた。他にも、開発チームが気付かない視点から意見をもらう機会が多く、「いい作用」を引き起こした。また、販売停止によって、製造の部署ともより深く関わった。無理をお願いして衝突したこともあったが、その経験で関係が深まり、その後の仕事にも生きているという。
ヨーグリーナの経験が教えてくれたのは、「壁があっても、いろんな人が知恵を出し合えば、乗り越えることができる。そうすれば、世の中を動かすこともできる」ということ。「そこそこヒットした『朝摘みオレンジ』を前例に、フルーツ系のフレーバーにしていたら、ここまで天然水ブランドが活性化することはなかった」と振り返る。
4月25日には、新たなフレーバーの新商品を発売する。ヨーグリーナに続く、新カテゴリーを打ち立てる計画だ。まだ詳細は明かせないが、糸瀬さんは「『そうきたか!』と言わせたい」と自信をのぞかせる。
- カシオのスマートウォッチ、開発の裏で何があったのか
2016年春に、カシオ史上初のスマートウォッチ「WSD-F10」が発売された。アウトドアファンから高い支持を集める同製品を手掛けたのは、新規事業開発部 企画管理室の坂田勝室長だ。数々の失敗があったというが、どのようにして商品が生まれたのだろうか。
- フルグラやJagabeeを成長させた「現場主義」
女性の活躍を推進するカルビーには、生き生きと働く女性リーダーが多い。その一人がフルグラ事業部 企画部 部長の網干弓子さんだ。長らくマーケティング部門に所属し、「Jagabee」のブランド立ち上げにも携わった彼女の仕事のスタンスとは――。
- 「ガリガリ君」の急成長と“大失敗”の舞台裏
1981年の発売以来、右肩上がりで販売本数を伸ばし続けてきたアイスキャンディー「ガリガリ君」――。年間販売本数をみると、2006年は約1億本だったが、2012年には4億本を超え、飛躍的に伸びている。どのようにして販売本数を伸ばしたのか。その仕掛けと、あの“大失敗”の裏側を同社のマーケティング部、萩原史雄部長に聞いた。
- 「午後の紅茶」躍進を支えたマーケティング
2016年に発売30周年を迎えたキリン「午後の紅茶」。節目の年に、初の年間5000万ケースの販売を達成した。その飛躍を支えたマーケティング施策とは……。
- こんなモノまで? フリーズドライの開発裏
アサヒグループ食品が展開する「アマノフーズ」ブランドの看板商品がフリーズドライ食品。湯を入れるだけで完成する手軽さで、幅広い層の心をつかんでいる。定番のみそ汁のほか、スープやパスタ、揚げ物まで商品化できた秘密はなんだろうか。35年間、最前線で開発に携わってきた担当者に聞いた。
- “再び”「ポッキー」が急成長できた理由
横ばい状態が続いていた「ポッキー」の売り上げを5年間で50億円も伸ばしたチームリーダーがいる――。チョコレートマーケティング部の小林正典部長だ。彼はどのようにしてポッキーの売り上げを伸ばしたのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.