またか。なぜアントニオ猪木にトラブルが多いのか赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2017年06月30日 08時00分 公開
[臼北信行ITmedia]
アントニオ猪木の周辺で、お家騒動が勃発した

 あの“燃える闘魂”のお家騒動が表面化した。プロレスと総合格闘技の団体「イノキ・ゲノム・フェデレーション(IGF)」が創業者のアントニオ猪木氏の妻を「不当利得返還請求事件」として提訴し、東京地裁で第1回審理が行われていたことを公表した。IGF側は猪木氏のマネジメントを行う夫人に対し、2014年4月〜16年2月までに請求された接待交際費やマッサージ代などをIGFの業務には関係ない不当利得として約4250万円の返還を求めている。

 IGFはその団体名通り、07年に猪木氏が設立した。猪木氏は参議院議員に当選した後の14年に取締役を辞任したが、その後も31.5%の株を保有する筆頭株主として水面下で団体運営に深く関わってきた。

 しかしここ最近は、猪木氏が新たなマネジメント会社を設立するなどIGFとの距離感が鮮明になっていった。さらに先月末の新格闘技イベント「ISM」の記者会見で猪木氏は「あんまりコメントしたくないんですが(IGFは)会社の整理という形で考えている」とコメント。先日もTwitter上で「今のままのIGFは無くなります。その後の事はプロレスファンの気持ちを汲んで行動します」(原文ママ)などと書き込み、6月14日に行われた株主総会でIGF取締役3人の解任と猪木氏の取締役選任を求めたものの、猪木氏側の代理人の出席と委任状の提出が「不合理な理由で」認められなかったことも明かしていた。

 猪木氏側から解任を求められているIGF取締役の1人はサイモン・ケリー猪木氏。猪木氏の娘婿だ。サイモン氏は00年に、当時、新日本プロレスの筆頭株主だった創業者、猪木氏の誘いを受けて、同社に入社。その後、社長の座にまで上り詰めるなど猪木氏と一蓮托生ともいえる間柄だったが、今や骨肉の争いをする犬猿の仲となってしまった。

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