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» 2018年01月03日 07時47分 公開

2022年に開業:宇都宮LRTの目玉は何か、不安は何か (1/4)

宇都宮市と芳賀町が計画しているLRT事業が、2022年に開業する。軽鉄道(路面電車など)が走行すれば、街はどのように変化するのだろうか。宇都宮市の吉田信博副市長に話を聞いた。

[土肥義則,ITmedia]

 「2022年に開業する。完成すれば街の交通が大きく変わる」――。

 とチカラを込めて語ったのは、栃木県宇都宮市で副市長を務める吉田信博さんである。吉田さんは新潟市のBRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)導入で活躍し、その手腕を買われて宇都宮市にやって来たのである。

 その吉田さんが現在取り組んでいるのは、宇都宮市と芳賀町が計画しているLRT事業(以下、宇都宮LRT)だ。LRTとは、ライトレールトランジット(Light Rail Transit)の略で、高性能な軽鉄道(路面電車など)を用いた交通システムのこと(車両のことは「LRV」と呼ぶが、本記事では車両のことを含めて「LRT」とする)。バスと比較して車両の騒音や振動が少なく、車両の床が低く乗り場との間に段差や隙間がほとんどないので、一般的に「乗りやすい構造」と言われている。

 「LRT」ってあまり聞き慣れない言葉かもしれないが、実は国内外で普及している。欧米では、廃止された路面電車をLRTとして復活させたり、日本でもJR富山港線や広島電鉄宮島線などをLRTに転換したりしている。富山や広島などとは違って、宇都宮LRTの場合、母体となる路線が存在していない。つまり、何もないところにイチから新設するのだ。

 イチからつくるのは「日本初」だそうだが、気になることがある。それは、なぜ宇都宮市でLRT導入の話が進んでいるのかということ。そもそも宇都宮市がある栃木県は人口1000人当たりのクルマ保有台数は全国2位。宇都宮市街を歩いていても、たくさんのクルマがびゅんびゅん走行しているのに、人はぱらぱらといった感じ。場所によっては人の数よりもクルマの台数のほうが多いところなのに、なぜ街中に車両を走らせようとしているのだろうか。

宇都宮LRTが完成すれば、街はどうなるのか
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