2018年の宇宙ビジネスはこう動く!宇宙ビジネスの新潮流(3/4 ページ)

» 2018年01月08日 08時00分 公開

宇宙旅行のための有人テスト飛行は行われるか?

 人類の夢である宇宙旅行が、また一歩前進する。

 高度約100キロメートル地点であるサブオービタルまでの宇宙旅行サービスの実現にまい進する、ジェフ・ベゾス氏率いる米Blue Originは、昨年12月12日に小型ロケット「ニューシェパード」および宇宙船「クルーカプセル2.0」の飛行試験に成功した。カプセルは最高高度98キロメートルまで上昇した後にパラシュートを展開して着地した。

 同カプセルには商業、研究、教育用途を目的としたペイロード(積載物)も搭載していたという。Blue Originは18年にも初の有人飛行ミッションを計画しており、期待が高まる。ただし、同社はかつて17年中に初の有人テスト飛行を行うと発表していたこともあり、今回もスケジュール通りに進むかどうかはまだ未確定だ。いずれにせよ商用サービスに向けた大きな節目と言える有人テスト飛行の実施に注目だ。

宇宙空間の居住スペースの基礎技術開発が進む?

 将来的な商業宇宙ホテル建設を目指す米Bigelow Aerospaceは、16年から同社が開発した膨張式の居住モジュールを国際宇宙ステーションに設置して、さまざまな実証データの取得を行ってきた。昨年12月5日にNASAは同モジュールの設置期間を今後3年間延長することを発表、居住モジュールの性能に関する追加データ取得や新たな技術実証が行われる予定だ。

 またNASAは、将来的により遠い宇宙探査を行うにあたり、地球以外の天体において現地の材料やミッションに使用される材料を再利用することで、居住モジュールを製作するための3Dプリンティング技術開発を以前から進めている。18年前半から居住モジュールの縮小モデルを製作するためのフェーズ3が始まる予定だ。

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