“窓際族”にならないために、若手社会人は何をすべきか「好きなように生きる下準備」

» 2018年01月15日 06時30分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]

 「社会人にとっての20〜30代は、その後の人生を左右する準備期間として非常に重要。ここで必死に戦わないと、幸せな40代以降の生活は手に入らない」――舌鋒(ぜっぽう)鋭い執筆活動で知られるネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、著書「好きなように生きる下準備」(KKベストセラーズ、税別800円)でこう指摘する。

photo 「好きなように生きる下準備」(KKベストセラーズ、税別800円)

 中川氏は同書で、若者が将来“窓際族”ではなく企業のリーダーとして活躍するために必要な心構えを読者との対話形式で説いている。それによると、成功の秘訣(ひけつ)は「専門分野を持ち、39歳までに目立った実績を上げること」だという。

 そのためには何が必要なのか。ある読者は「異動が多すぎて、専門分野が身に付きそうにない」と相談。これに対して、PRプランナー、ライター、紙媒体の編集者、Web媒体の編集者――などさまざまなキャリアを積んできた中川氏は「必ずしも1つのことをやり続けなくてもいい」と答えている。

 同氏は「さまざまな所を漂流した結果、ネットの編集業務でようやく他人から認められた。初めて新書が大ヒットしたのは37歳の時だ」とし、「ある分野で実績を出した結果、周囲がそれを専門分野だと思ってくれるパターンもある」「他分野で大きな成果が出る可能性もあるため、目の前の課題に徹底的に取り組むことが重要」と説いている。

 このほか、中川氏は「憧れのメンターを見つけて仕事術を学び、その人から必要とされる存在になること」「20年後の自分の姿をイメージした上で仕事に臨むこと」「周囲に期待するのではなく、自ら仕事の主導権を握ること」――などの手法も推奨している。

 こうした働き方を積み重ねて成果を出し、周囲から認められた上で40代に入ると、「全責任が自分にある状況」を築けるという。自身の判断で仕事を進められるため、取引先と上司の板挟みになってストレスを感じることなどが減り、「生きやすさ」が大きく向上。より良い仕事人生を送れるとしている。

 同書はビジネスだけでなく、恋愛・結婚、お金の管理、人付き合いなどのアドバイスも収録している。若手ビジネスパーソンが今後のキャリアと人生を考える上で参考になる。

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