【一問一答】ついに沈黙破った「はれのひ」社長 会見で何を語った?海外逃亡説、メルカリ転売説の真偽は?(1/3 ページ)

» 2018年01月26日 22時40分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]

 成人式が行われた1月8日に予告なく3店舗の営業を中止し、振り袖を着られない新成人が続出するトラブルを起こした、振り袖販売・レンタル会社「はれのひ」。当日から篠崎洋一郎社長は連絡がつかない状態になり、“海外逃亡説”も浮上していた。

 はれのひは翌9日、残る1店舗も閉鎖し、営業を事実上停止。その後フリマアプリ「メルカリ」に振袖を大量出品するユーザーが現れると、ネット上で「はれのひ関係者の仕業ではないか」との疑惑が浮上するなど騒動になっていた。(関連記事

 そして、トラブルから約3週間が経過した1月26日。篠崎洋一郎社長が横浜市で会見を開き、同日付で横浜地裁から破産開始決定を受けたことを明らかにした。負債総額は約11億円前後。(関連記事

 篠崎氏は今までどこにいたのか。はれのひはなぜ破産に至ったのか。新成人が“晴れの日”に着るはずだった着物の行方は――。会見では篠崎氏が報道陣からの質疑応答に応じ、騒動後初めて自らの言葉で事態の真相を語った。

photo 会見での質疑応答に臨む「はれのひ」篠崎社長

どこで何をしていたのか

――潜伏中はどこで何をしていたのか。

篠崎社長: 神奈川県内の知人のところにいた。家族とは行動を共にしていなかった。眠れるような状況ではなく、震えていた。成人式を迎えられなかったお嬢さんのことを思うと心が痛む。その後、弁護士に相談を持ち掛け、今回の会見に向けて準備を進めていた。

――台湾に行っていたとのうわさもあるが。

篠崎社長: 海外には行っていない。

――われわれの報道は見ていたのか。

篠崎社長: 見ていなかったが、知人から伝え聞いていた。

――なぜ知人の所にいたのか。自ら店頭や顧客のもとに出向き、謝罪すべきだったのではないか。

篠崎社長: 今思うと、私1人でも行くべきだった。逃げたといわれても仕方ない。

――なぜ雲隠れしていたのか。

篠崎社長: 対応に苦慮していたため。事の重大さは分かっていたが、騒動の直後は弁護士が決まっていなかった。誰にも相談できず、どうすべきか分からなかったため身を隠した。私の心の弱さが原因だ。深くおわびしたい。

――成人式の日に営業しないことはいつ決めたのか。

篠崎社長: 店舗によって異なるが、前日の午後5時〜午後8時ごろだ。着付け・メークを委託していたスタイリストが当社の状態に不安を覚え、「今後の自分の評判にかかわるため、はれのひとは仕事ができない」と言って契約をキャンセルしたことがきっかけだ。

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