「寒すぎる」「風が強すぎる」「みんな転びすぎる」などさまざまな文句が噴出して、「史上最悪の冬季五輪」なんてdisられ始めている平昌五輪で、日本中が待ち焦がれていたメダルが出た。
「よっしゃ! これで流れを変えて一気にメダルラッシュだぜ!」なんて感じで大盛り上がりで応援していた方も少なくないと思うが、一方で「ふーん」くらいのリアクションしかない方も意外と多いのではないだろうか。
昨年10月、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した世論調査によると、「スポーツをすることも見ることにも関心がない」と回答した方は31.7%。これは2年前の調査に比べて3.5ポイント上昇しているという。
ご存じのように、2013年に東京五輪開催が決定してから、国やスポンサー企業は、CMやキャンペーンでアスリートをバンバン取り上げ、「がんばろう!」「ひとりひとりが日本代表!」なんて調子でゴリゴリと「スポーツ」を盛り上げてきた。当然、関心が高まっているかと思いきや、逆にシラけている日本人が増えているとはなんとも皮肉な話だ。
「それは草食系でナヨナヨした若者が増えているからだ」とご立腹のおじさんもいれば、「ちょっとスターになるとすぐに海外へ行ってしまうから国内スポーツが盛り上がらないんだ!」と怒る張本さんのような「ご意見番」もいらっしゃるだろう。
あるいは、日本のスポーツビジネスが海外と比較して、産業として成熟をしていないことに、その原因を求める方もいるかもしれない。
ただ、マスコミの報道スタンスを分析して、被害の対策をたてる立場の人間から言わせていただくと、ここまで一部の方たちがスポーツに興味を持てない状況をつくったのは、日本のスポーツ報道によるところも大きい。
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