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» 2018年02月15日 12時40分 公開

「STRIPE DEPARTMENT」:「ZOZO超え」なるか “百貨店ファン”狙うストライプとソフトバンクの新ECサイト

ストライプインターナショナルとソフトバンクが合弁会社を設立し、ECサイト「STRIPE DEPARTMENT」をスタート。百貨店ファンをターゲットにし、「試着サービス」「パーソナルスタイリング」「AI(人工知能)チャットボットでの接客」の3つのサービスで顧客体験の向上を狙う。

[青柳美帆子,ITmedia]

 ストライプインターナショナルとソフトバンクは2月15日、合弁会社「ストライプデパートメント」を設立し、EC(インターネット通販)サイト「STRIPE DEPARTMENT(ストライプデパートメント)」をスタートする。600ブランド6万点以上の商品をそろえ、「試着サービス」「パーソナルスタイリング」「AI(人工知能)チャットボットでの接客」の3つのサービスで新たな購買体験を提供するという。

 新サービスの背景にあるのは、百貨店の衰退だ。ストライプインターナショナルの石川康晴代表取締役社長は「地方では百貨店のブランド数の減少や閉館が続き、『百貨店のファン』が買う場所がなくなってきている。その解決策を作っていきたい」と話す。

「ストライプデパートメント」をスタート

 2018年内に1000ブランド、3年で2000ブランドの取り扱いを目標とし、「三越伊勢丹などの日本を代表する百貨店と同規模のプラットフォームになることを目指す。日本一のファッションECを作っていく」(石川社長)という。広告宣伝費や物流などに100億円を投資し、長期目標は取扱高1000億円、会員数300万人だ。

 “ECデパートメント”と称した「ストライプデパートメント」は、ECの課題である「試着ができない」「接客ができない」を試着サービス、スタイリストとのチャット、「IBM Watson」を活用したAIチャットボットで解決。試着サービスでは、顧客が希望するアイテムを3着まで自宅に送付する。顧客は気に入ったアイテムのみ購入し、残りの商品は返送料無料で返品できる。

 注目されているのはパーソナルスタイリング。Web上でのアンケート、スタイリストとのチャット、購入履歴などからスタイリングを提案してくれるサービス。さらにその提案からの購入結果をAIが学習し、スタイリング制度の向上を図るという。手持ちの服の写真を登録することで、手持ちの服とコーディネートして商品を提案する「オンラインクローゼット」機能も用意。将来的にはサブスクリプション(月額定額制)モデルも視野に入れる。

 まずはF2層(35〜49歳女性)をターゲットとし、レディース商品の取り扱いを強化するが、メンズ、雑貨のほか、オリンピック需要を見込んだスポーツ系商品のラインアップも拡充していくという。

 石川社長は今後の展望について「『ZOZOTOWN』を運営するスタートトゥデイの時価総額が1兆円を突破するまでに15年ほどかかっている。我々は既に多くのブランドを取り扱っているため、それより短い10年ほどで達成できると考えている。お客さまにとって大事なブランド取扱数を増やしつつ、デジタルマーケティングを活用していくことが成長のポイント」と話す。

まずは百貨店の購買者のF2層を獲得。デジタルマーケティングを活用し会員数を増やしていく

百貨店のニーズは?

 オフラインの売り場が縮小している百貨店だが、各社は自社ECサイトを運営してオンラインでの販路を拡大しようとしている。百貨店や百貨店ブランドがストライプデパートメントに参加するニーズはどこにあるのだろうか。

 石川社長は「百貨店から毛嫌いされるのではと思っていたが、百貨店は地方の売り場が減っていく中で、顧客との接点になるチャネルが減ってきている。新しいチャネルになることを期待して積極的に参加してくれた。また、百貨店にはそれぞれプライベートブランド(PB)があるが、PBを伸ばす絶好のチャネルとしても見込んでもらっている」と説明する。また、ソフトバンクと組んだことにより、ヤフーや他のメディアを活用した新規顧客の獲得にも期待がかかっているという。

提携企業には百貨店や百貨店ブランドが並ぶ

 複数ブランドを取り扱うECサイトならではの需要もある。ユーザーの購入情報から得た「トップスはAブランド、コートはBブランド」といった他ブランドとの組み合わせのデータをアパレルに提供し、アパレルメーカーの企画の精度を上げる取り組みや、共同開発などを進めていく。「ユーザーのクローゼットデータには、非常に興味を持ってもらっている。アパレルのマーケティング活動に生かしていただける」(石川社長)と自信を見せる。

ソフトバンクと提携の強み

 合弁会社ストライプデパートメントは、ストライプインターナショナルが77.8%、ソフトバンクが22.2%出資。ストライプグループはECの企画・運営、ソフトバンクはクラウド、AI、デジタルマーケティングの範囲を担う。

 ソフトバンクはAI、RPA(業務のロボット化)、IoT(モノのインターネット)など企業のデジタル化支援を進めている。ソフトバンク執行役員 法人事業戦略本部本部長の藤長国浩氏は「スマホが普及している中で、ECは成長分野。アパレル企業の課題であるEC対応や人手不足を、デジタル化によって支援できる」と言う。百貨店ではあまり進んでいないデータ活用のノウハウも豊富だ。

 今後はストライプデパートメントだけではなく、ストライプインターナショナルのオフライン店舗のRPAや、無人店舗化も検討しているという。石川社長は「ホテル併設型の旗艦店『hotel koe Tokyo』では、午後9〜11時にレジの無人化をテストしている。全ての店舗を無人化するというわけではないが、小売はそういう方向に向いていかなければいけないのではないか」と語った。

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