年収高ければOK? ブラック企業で「働き続けたい」人は49.5%500万円以下は「無理」

» 2018年02月28日 14時51分 公開
[ITmedia]

 自身の勤務先を「ブラック企業」と認識している人のうち、49.5%は「今後も勤め続けたい」と考えている――コンサルティング事業などを手掛けるリスクモンスターの調査でこんな事実が分かった。

 調査でブラック企業の条件を聞いたところ、トップは「サービス残業が多い」で48.5%。以下、「休日出勤が多い」(30.3%)、「有給休暇を取得できない」(29.8%)、「ハラスメント行為が多い」(22.2%)――などが挙がった。こうした条件下でも、継続して働きたいと考える人が存在するのはなぜなのか。

photo ブラック企業の条件(リスクモンスター調べ)

 その答えは、給与の高さと関係があるようだ。「ブラック企業で働き続けたい」と答えた人の割合を年収別にみると、300万円未満は34.6%、300〜500万円は43.9%にとどまった。その一方、「500〜800万円」は65.3%、「800万円以上」は80.0%に上った。

photo 「ブラック企業」における年収と労働意欲の関係(リスクモンスター調べ)

 リスクモンスターは「年収500万円を境に勤続意識が分かれることが明らかになった。ブラックな労働環境はいうまでもなく是正が必要だが、働くことで評価され、結果として高い収入を得ている人の勤続意欲は高い」と指摘。

 「仕事や会社に対する満足度は、会社の質よりも、労働者の意欲に左右される要素の方が多いということだろう。とはいえ、会社も労働環境の整備に努めるべきだ」と結論付けている。

 調査は2017年10月27〜29日に、20〜49歳の男女600人を対象にインターネット上で実施した。

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