「安ければ売れる」で痛い目を見たキノコ営業マンを変えた一言超・営業力(3/3 ページ)

» 2018年03月01日 11時00分 公開
[伏見学ITmedia]
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 とりわけ数字情報は企画作りだけでなく、日々の商談においても重要だという。

 「前年のこの時期に商品をいくらで売って、どのような成果が出たか。そのときの市場状況はどうだったか。そうした情報を前提に今年はどうするかという提案をしないといけません。その場しのぎの提案など通用しないのです」と日柳さんは強調する。

現在、東北の生協で販売しているキノコのセット商品 現在、東北の生協で販売しているキノコのセット商品
季節ごとに同封するレシピも変えている 季節ごとに同封するレシピも変えている

 これはチームメンバーにも徹底している。実際、さまざまな情報を活用して2週間先の営業状況を毎日シミュレーションするようにしている。条件は毎日どころか、朝夕でも刻一刻と変化するので、その数字をきちんと把握して、読みの精度を高めていくのがまだ若い営業メンバーには難しいようだ。しかし数字でモノを語るというスキルこそが同社の営業には不可欠だという。

 なぜなら1日のキノコの生産量は決まっているため、需要と供給のバランスをうまく取りながら営業提案しなくてはならないからである。もしその読みを誤ると、例えば、大量の欠品が出て、取引先はもちろんのこと、その先の消費者にまで迷惑がかかる。メーカーとしての信頼を得るためにも、顧客の最前線で動き回る営業マンの役割は大きいのだ。

営業の極意:

  • 社交辞令は言わない
  • 消費者の目線を常に持つ
  • 数字でモノを語る

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