ももクロも愛する「山田うどん」が埼玉の県民食になった理由長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/5 ページ)

» 2018年03月27日 06時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

 埼玉県民のソウルフードと称される「山田うどん」。地元では親しみを込めて“ダウドン”または“ヤマウ”と呼ぶ。黄の地色に赤のかかしがトレードマークだ。県内の幹線道路をドライブしていると山田うどんの回転看板が目につく。

 昨今流行しているコシのある讃岐うどんとは異なり、麺は軟らかい。どこか、懐かしさを感じる味わいがある。うどんは1杯280円(税込、以下同)だ。ボリュームたっぷりの丼やカレーとのセットは600円台。毎日でも通える価格も魅力だ。

photo 山田うどんの外観

 チェーン全体の店舗数は167店(2018年3月現在、以下同)。そのうち約半数の87店が埼玉県内にある。県外では、東京都、神奈川県、千葉県、群馬県、茨城県、栃木県と関東圏に店舗が広がる。東京都23区内には蒲田店と新業態の「山田うどん食堂」が五反田にあるだけだ。23区外では、ロードサイド店が発達している八王子市あたりまで来るとポピュラーなチェーンである。神奈川県では横浜市や川崎市には1店もない。相模原市や藤沢市あたりの国道16号線より外側の郊外に出店している。今回は、山田うどんがなぜ埼玉の県民食と言われるまでに成長したのか。その軌跡を追っていきたい。

photo 人気メニュー「かきあげ丼とたぬきうどんのセット」(620円)
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